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株価はバブル?

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(国士館大学キャンパス)

米国株価は3月上旬に18千ドルを割り込んだがその後リバウンドし、
現在26千ドルとコロナ前の水準(29千ドル)が見えてきた。

この株価上昇の背景はコロナ対策としての2兆ドルを
超える財政政策とFRBの金融緩和が大きく作用している
のは言うまでもない。

しかし実体経済の落ち込みが十分に反映されていない
だけに今ひとつ腑に落ちないが、これがまさに中銀マネー
・バブルということなのだろうか。



なにが腑に落ちないか、そして高所恐怖の理由はと言えば、
米国の実態との乖離だ。

ます経済の根本である雇用統計の悪化。

失業者は3月70万人、4月2053万人、そして今夜発表される5月予想は
800万人と3か月で3000万人が職を失い、失業率はついに20%レベルだ。

そして第2点がトランプ大統領の暴挙。

人種対立の激化に伴い一部では略奪を含め暴徒化しているが
基本的には市民の平和的デモであり、これに対し軍の出動を要請する
など愚行を通り過ぎた蛮行だ。

その異常さは人種差別の実情そして警察、軍を含めた米国の
統治システムを熟知しない日本人にとっても行き過ぎに見える。

そしてトランプ大統領の支持率が下落基調で40%水準に落ち
バイデンが50%を超えるところとなっているのは当然だろう。

にもかかわらず株式市場はトランプのバラマキを評価している。

実際バイデンを選べば法人税増税を課しそうで、それは
それで金融街の不安を増幅させることになるのだが。



米国においてはコロナの収束がいまだ見えず、大統領選を
5か月後に控えてとダブルの不安を抱えたままの状態が続く。

果たして経済実態から大きく乖離して見える
株価はどうなるのか。

リーマンショックから12年、中銀マネーによるバブルは
どこで破裂するのだろうか。



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ファクターX

6月4日 (木) 曇り 28度

いまだ梅雨入りしていないとはいえ、水無月に入り
暑さそして湿度が気になる季節となった。

街を歩くとそこかしこに紫陽花が咲いていて、
その種類が多いのには少なからず驚く。

世の中では東京アラートが鳴り響いているものの、ひとまず第一波が
通り過ぎたのは明らかで、その安心感さらには暑さに
耐え兼ね散歩の途中時々マスクをはずしては大きく深呼吸している。

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それにしてもやはりマスクは命綱だったのか、
そしてこれからもコロナ対策の切り札なのか。

世界が多数の死者を出したにも関わらず、日本がコロナ第一波の
被害を最小化しつつ収束できたことを海外は驚愕して受け止めている。

もちろん政府はアベノマスク、一斉休校、スティホーム動画など
が奏功したと自のお手柄を強調するがそれを信じる者などいない。

ファクターXの究明について山中教授はじめ多くの科学者は
知恵を絞っているが、なかなかその解を見出すのは難しいようだ。

ウイルスの遺伝学的特性も注目されるが、日本人の手洗いや
マスク着用など生活習慣の要素も否定できないとされる。

とりあえず紫外線が強く暑さも厳しい夏はウイルスの活動力
が落ちるということなので少し安心しつつファクターXの解明を待ちたい。

秋以降の第二波到来までの期間は人知れず息抜きをしつつマスクの
家庭内在庫を増やすことにするか。



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成長と環境(2)

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諸富徹京都大学教授の「資本主義の新しい形」を読んで
自粛生活でたるんだ気持ちが少しぴしっとした。

何よりも1970年代に「成長と環境」について熱く語った都留重人氏に
ついてその人柄と業績を思い起こさせてくれた点で、一層興味をもって
この本を読むことになった。

元一橋大学学長の都留重人氏はハーバードで学びマルクス経済学が
席巻する日本において近代経済学を定着させる功績を残したが、同時に
公共経済の視点から「成長と環境」について早々と環境重視を訴えていた。

実際都留氏は美ヶ原にビーナスラインの建設が浮上した時から
強く環境保護を訴えその先駆的役割を果たされたのは極めて重要。

そして50年後諸富徹氏の理論の出発点となっている点でも
特筆される。



都留重人氏はもともと800米のランナーでインカレで上位に入ったほどの
実力だったと言われ、一橋大学陸上部の部長を13年も務められた。

その間毎年末赤坂の瀟洒なご自宅に全部員50人ほどを招待され、
八丁堀から鮨職人を呼びカウンターを作り握りを供された。

またお庭でゲートボールのような英国のゲームもした。

さらに夏は長野県の別荘に4年生を招待されていたことなどを含め、
武蔵野に暮らす学生からすればその米国仕込みのライフ・スタイルが
まぶしく見えたのは当然か。

実際筆者もお鮨をたらふく食べた一人だが、50人も
招待できる都心の家など想像もつかない。

(赤坂の一角にたつ4軒の家には夫人の一族が
住んでいたようで、そのひとつは獅子文六邸だったとか。)



それにしても朋友サミュエルソンの「経済学・上下」(世界の経済学徒の
ほぼすべてが教科書として使っていた)の翻訳をされていたが
随分印税が入ったのだろう(と下世話なことをついつい考えてしまう)。

ご夫婦にお子さんがおられず、陸上部部員(通算すれば150人になるか)が
子供たち同様だと後年述懐されるエッセイを目にしたが、我ながら
その一人であったのかと少しうれしくもある。

ともかく今回気鋭の学者の書いた本書に出会ったことで遠い
学生の頃のことを思い出した。

何よりもそれ以来見聞してきた経済事象の様々を理論的・実証的に
解析しさらに将来の方向を示唆する本書は極めて貴重なものとなった。


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成長と環境(1)

友人のT氏から京都大学の環境経済学者・諸富徹氏
の新著「資本主義の新しい形」を頂いた。

この先生は過去50年に渡る世界経済について理論的そして
実証的研究を通し、なぜ世界経済は成長を減速させたか、
とりわけ日本の産業が世界競争から脱落したのかを解き明かす。

その問題の本質を「資本主義の非物質的転回」と位置付け、
その変化に日本の家電に代表される産業が「ものづくり」
に拘り、資本主義の変化に取り残されてしまったとする。



実際この50年を振り返れば日本経済の減速は顕著で
かつては二桁成長も珍しくなかったが、今や1%が精いっぱいで、
世界も3%と成長鈍化は明らかだ。

その理由はこれまでも様々に語られてきた。

①長期的に見れば産業革命そして電気エネルギ―が発展した
第2次産業革命など人類史を転換させるほどのインパクトがある
発見がなされていないこと。

②IT革命といえどもスマホの普及にみられる通り、商品が
行き渡れば収穫逓減の法則を突破できなくなるのが現状である。

③そして本著で触れられていないが、何よりも人口動態の変化も
大きい、つまり米中日欧など先進国で明らかなように人口ボーナス期は
終わり人口オーナス期に入っている。



「資本主義の非物質的転回」とは何かといえば、第二次産業の
デジタル化、具体的には労働力や消費の非物質化=知識集約化
そして脱炭素化と言ったところか。

つまり原油を燃やしてはエネルギーを消費し、環境に配慮することなく
モノを作り続けることの限界に達したと言うことだ。

GAFAに代表されるように第二次産業の第三次化つまりサービス化が
米国では図られたが、日本は脱炭素化はコスト増大と認識し、エネルギーを
燃やし続けるものづくりに拘泥したということだ。

日本企業はものづくりこそがDNAと言ってはばからず、環境を成長の
対立概念ととらえることにしばられてきた。

そのつけが回ったのが現状であり、成長と環境は対立概念ではなく
両立する二項であるとする世界基準に早く転換する必要があると
するのが本著の言うところだ。

本著は冒頭に50年も前に「成長と環境」について論陣をはった
都留重人氏を登場させ、さらにソロー、宇沢弘文、サマーズなど
理論面の妥当性も検証している。

日々中国TVドラマを見ながら唐の武則天や明の6代英宗の時代を
のんびり逍遥している筆者に、活を入れるかのごとくこの良書を
送ってくれたT氏に厚くお礼を申し上げたい。



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投資再開

東京で49日間の緊急事態が解除され「新しい日常」が
戻った丁度その日、NYの証券取引所が再開した。

米国でのコロナは依然猛威を奮っているが、トランプに
尻を叩かれる形で、各州知事は経済優先へと舵を切った。

ともかくこの3か月の教訓は、各論として感染症は怖いが
総論としては(米国においてさえ)死亡率は0.03%とペストの
50%と比べ無視できる水準であることが分かったことではないか。

また世界で100本ほどの実験が進んでいるワクチン開発について
来年初には実用化されるとの見方は日々強まっている。

この種報道が投資マインドを明るくしているのは明らかで
米国の株価は3月の底値から半分以上のロスを取り返し、
強気が広がりつつあるところとなっている。



ポストコロナは米中対立の激化と米国のマイナス金利入りが
主な課題と言うことだろうか?

かかる環境下株価はコロナにめげず中央銀行の金融緩和策
そして政府の財政支出策により案外堅調に推移している。

すでにその水準はだぶつくマネーの影響を受けて長年来実体経済から
大きくかけ離れてきたが、その乖離は一層拡大してゆくのだろうか。



それでは著名投資家のスタンスはと言えば、まずウオーレン・
バフェットの動向について。

コロナによる急落を受けて、当初航空機株のナンピン買いを
行ったがその後売りへと方向転換した。

この人が短期間にぶれるのはこれまでなかったとして,
いよいよお年かとの意見も聞かれたが。

とはいえタイエアーは破綻し、ルフトハンザは政府から1兆円の
公的支援を受けるなどこの業界はとても厳しい。

一方ジム・ロジャースは、日銀が買い支えていることを理由に
日本株を再投資するとのことだ。

とりあえず第一波が過ぎ第二波が訪れるまでにワクチンの
開発がどこまで進むかが世界の経済、株価を左右することになる。


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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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