米中蜜月の終焉

ラガルドIMF専務理事は10年後にワシントンから北京への
IMF本部移転の可能性を匂わせた。

その発言に場内には失笑が起きたと言うが、
全くの架空の話とも言い切れないのが現在の米中の力関係だ。

ラガルド氏はもともと北京寄りでまたトランプ嫌いとも言われ、
昨年10月にはSDRの構成通貨に人民元を入れることに尽力した。

すでに中国が経済面で米国を超えたとの見方も可能だけに
10年後の国際金融の覇権争いもどうなっていることやら。



ところで現在の米中関係は、今春以降演出されてきた米中蜜月は
終わりつつあり経済戦争に突入する可能性が高まりつつある。

以上の趣旨でロイター通信に「米中蜜月関係の終焉?」と題して寄稿しました。

ご笑覧頂ければ幸いです。

http://jp.reuters.com/article/column-forexforum-yoji-saito-idJPKBN1AB08G


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105歳

日野原重明氏が105歳で死去された。

その活躍ぶりは日々報道されていたが聖路加病院理事長として、
さらに執筆、講演と多忙を極めておられたようだ。

実際終末医療の医師として多くの患者さんにやさしく、
温かく接しては元気と勇気を与えてこられたようでもある。

死ぬ直前まで現役それも100歳を超えてとは
驚くばかりの超人と言うことだろう。



NHKでは5年前に放送された100歳の誕生日前後の
特集を再放送していた。

本当に矍鑠とした元気な姿には驚いたが、
その健康の源はどこにあったのか。

80歳を過ぎてからは、一日の消費カロリーを1200と想定し
1300カロリーを摂取してこられたようだ。
(100カロリーは頭脳労働に消費されると仮定されていたようだ。)

朝はコーヒー、ジュースそしてオリーブオイル、昼は紅茶とクッキー、
そして夜にステーキとか魚などとご飯半膳を食べていたとのことだ。

健康の秘訣は小食(腹七部)、植物油、速歩、笑顔、趣味に集中、
腹式呼吸、服装を自分で選ぶなどとのこと。



それにしてもこの年齢での現役生活を支える家族のご苦労は
果たしてどれほどのものだったか?

隣に3男夫婦が住んでいて、その夫人が毎朝朝食を
用意していたようである。

また認知症で苦しむ10歳余り年下の夫人にはヘルパーさん
もついていたようである。

やはりこのような老人夫婦を支えるには、家族などの
サポート体制が充実していなければ不可能ということだろう。

ともかく日野原氏は理想的な老後生活そして
老後の生き方を示唆されたということだ。

こんな老後生活を送れるとは思わないが、少しでもその肉体的、精神的健康を
おすそ分けしてもらうために健康法を真似するのも良さそうだ。

とはいえ余り効果を期待するのも欲深いかも知れない。





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狼少年

過日黒田日銀はインフレ目標達成時期を「2018年度ころ」から
「2019年度ころ」へと6度目の延期を発表した。

2013年4月に登板し、2年で2%実現と高らかに宣言したものの、
すでに4年半近くが経過し、相変わらず0%近辺で推移している。

強気で自信家の黒田総裁が「インフレが来るぞ来るぞ」とまるで狼少年のように
言い続けてきたが、
このような先延ばしがかえってインフレマインドを後退させているようにも見えるのだが。

いい加減に戦略の失敗を認め、その原因を究明し、新たな施策を
打ち出したら良いのではないか。

それでなくとも現在の政策続行は副次的なマイナス効果が
大きい点で懸念されるところだ。



このように何年も目標が達成できない原因として賃金が上がらないことや
原油価格が下がったことを理由にして久しいのだが。

一日伸ばしに目標達成時期を先送りすることの心理的弊害が大きくなりつつ
あるのではないか。

賃金が上がらない状態で日常品が値上がりして行く最悪の現象が
進んでいては、財布の紐を締めるしかないのが庶民の防衛策であり
デフレスパイラルから抜け出すことはますます難しくなる。



そもそも2%の目標設定が正しかったのか?

独自の計算根拠があったのか、大方の先進国がこの水準に設定しているので
右に倣ったのかは知らないが、同じ2%水準だと経済の安定に資する、
ということもあったかも知れない。

とはいえ世界のインフレ率は過去30年4%水準から下がり続け
現在では1%レベルとなっており、実際2%を達成しているのは英国だけ。

とすれば2%目標はあくまで過去の経済実態を反映した画餅かも知れず、
より今日的かつ実践的な目標が設定されても良いかも知れない。

中央銀行のデュアルマンデートは物価の安定と雇用の安定ではあるが
果たして現在のように株や不動産や債券市場を買い支えるような
金融政策は正しいのだろうか?

日銀が20年前に日銀法を改正し政府からの独立を確保し、国民生活に寄与する
ことに専念すると思ったものだが、実際は政府の為に国債を引き受けて財政支出
の資金をひねり出すことばかりに注力しているように見える。

黒田総裁は任期が半年余りとなった今、そろそろ自らの5年に渡った
金融政策を総括する必要が迫っているのではないか。



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100日計画

習近平国家主席がトランプ大統領の別荘を訪問して
蜜月が演出されて以来100日が経過した。

トランプ大統領は選挙期間中から中国批判を高めていたことから
経済戦争突入も予想されていたものの、この首脳会談で北朝鮮問題と
経済対話がディールされ両国関係はソフト路線が維持されてきた。

特に経済面では「米中100日計画」を進めることで米中貿易不均衡是正を
目指すことに両国が尽力することになっていたのだが。



この間の中国は北朝鮮に対し制裁どころか石炭のみならず
鉄鉱石の輸入も拡大するなど相変わらず同国の経済支援を続けてきた。

また経済問題については5月に米国産牛肉の解禁など輸入拡大に向け
多少の進展があったものの、3500億ドル(40兆円)の米国貿易赤字の
改善に資するとは思えない効果に留まるのも事実。

ということで、「100日計画」の総括と今後の「1年計画」に向けて
米中包括経済対話が昨日(19日)にワシントンで行われた。

何が出るのかなと思っていたが、結局共同記者会見も行われず、
ほぼ決裂状態になった模様だ。



それでなくともトランプ・習両首脳のイライラぶりが伝わって
きていただけに、今後は米国と中国の関係は一気に悪化する可能性が高まる。

10月に行われる見込みの5年に一度の共産党大会まで中国も
問題を先送りをしたいとの意向を強めていただけに、今後の
二国間関係は一気にヒートアップする可能性が強い。

特に鉄鋼とハイテクが議論の中心になる見込みだが、中国からの
鉄鋼製品の輸入制限に向け輸入関税や割り当てを行う見込みでもある。

米中関係はニクソンの訪中以来45年、和解と対決を繰り返してきたが
いよいよ米中関係は対決へと突入する可能性が大きい。



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最後の車

11年65000キロ乗り続けた赤のシトロエンを乗り換えた。

十分乗ったと思っていたが、17年とか19年も乗った人の
話をきいてもう少し乗れたかなと思ったりしてもいる。

でも機械はひと知れず疲労するし、何だか変な音が
エンジンルームから聞こえたりすると動揺する。

実際過日は浅間山麓でエンコしてレッカーを頼んだ。

幸い近くに親切なおそば屋さんがあって大過なく済んだが
やはりこんなトラブルは勘弁してもらいたいところだ。



と言うことでカラフルなルノーとかアウディも視野に入れたが、
結局地味目に黒のマツダに落ち着いた。

まあ日本車は堅実に走ってくれるのではないかと期待している。

ちなみにシトロエンのサービスマンが「輸入車は気難しい」といっていたのも
満更嘘でもなく、特に地方へ行くと整備工場が見つからないことで不便するのも確かだ。



このような顛末で「最後の車」に乗り出したのだが
しばらくは慣らし運転。

久しぶりに上信越や関西へ遠出しようかと思っているところだが
踏み間違いが多発する折から何よりも安全運転に徹したい。



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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