FC2ブログ

日韓関係

日韓関係は袋小路に入り今後の対応を
模索する日々が続いている。

その多くは日本は正しく韓国が間違っていると言った論調である。

とはいえこの対立は政府レベルではないかと思える節も多く、
国民が巻き込まれていることも事実。

少し冷静にそして韓国の国民感情の深層心理に思い致すのも重要か。

そこで思い出すのが万葉集の研究家上野誠が書いた
歴史小説「天平グレートジャーニー」の一節。

聖武天皇に送られた遣唐使が他の蛮族たちとともに
玄宗皇帝に拝謁するくだりだ。

各国使節が居並ぶ中で高麗はその筆頭にあるが、
日本は末席にあり皇帝の顔も見えなかったと言うのだ。

実際古代の中国は冊封体制つまり蛮族が朝貢を行っていた。

したがって朝鮮は小中華としてその他蛮族に対する優越感を維持し、
他方大中華の属国としての劣等感が千年の時を経て韓国国民
に刻み込まれたのではないか。



韓国の国民感情について藤原正彦氏(作家・数学者)の
分析が面白いので、その要旨を以下ご紹介。

「韓国の国民の根本思想には身分の上下を
重んじる朱子学がある。

つまり中国を敬うべき師としてまた日本を中華文明の
外にいる夷狄として見下すという感情が定着してきた。

長きに渡り中国の属国であり続けた結果、THAAD配備(高高度迎撃ミサイル)
への中国の経済的報復に対しては文句を言わない。

一方目下である日本の35年の統治を最大の屈辱とし、
抗日思想を憲法前文にも書き込んで国家の正統性としている。」



今や韓国の国内情勢特に法相なったチョグク氏の身体検査に
ついての報道はやや異常で過剰。

誰よりも強硬な反日論者であると言われる同氏が次期大統領への
階段を上がるか否かは日韓関係の将来を左右する。

つまり日本外交の重要問題であるが、同時に同盟国とは
言いがたい敵国?の内紛は面白いということだったのかも知れない。

英仏、ロシア・フィンランド、米墨、中印などどこも隣国関係が
悪いのが普通だし、事は簡単には進まない。

今後ワンコリアを最大の政治目標とする革新政権が続くかぎり
中朝露に対する米中韓の足並みが揃うことはない。

つまり日本は安保上のアキレス腱に問題を抱える日々が
続くことになる。



.

スポンサーサイト



香港

高校野球も終わり少し暑さも和らいだようだ。
午後になると雷雨となり気温も急降下する。

とはいえその雨脚は「夕立」と言った風情ではなく
恐怖を感じさせるような激しさでもある。

つまり温帯モンスーンと言われる日本も亜熱帯モンスーンに
なったということかも知れない。

亜熱帯という点で香港の蒸し暑さは尋常ではなかったが、
それにしても米中覇権争い最前線の香港のニュースが目立つ昨今だ。



香港と言えばアヘン戦争、アロー号事件などを通じて英国の
中国への足場となり、さらに香港上海銀行が進出して中国経営
への拠点となった。

そして義和団事件を機に英国に租借され1997年に再度中国に
返還されるまで西欧諸国の中国への窓口として機能した。

筆者が香港に暮らしたのはその返還を15年後に控えたころ。

つまり15年とされる土地リース契約の更新が微妙に感じられる
時期にあたり、人の不安心理が増大して不動産、株そして為替が暴落した。

結局返還後50年間は1国2制度の過渡期間を設けることで人心は
落ち着いたが、所詮それは問題の先送りでしかなかった。

今やその過渡期間も残すところ28年となり、中国化が進む中で
再び不安心理が増幅されて逃亡条例を機に暴動へとつながったというところ。

すでに中国政府は深圳に軍事力を駐留させてその力を誇示し
天安門事件の再来も懸念される事態へと展開している。



金融都市機能の中心は今や香港から上海や深圳に移り、また
カナダやオーストラリアなどへの移住も陸続している。

つまりカネ、人が流出する中で香港から脱出できない人が今後も
反中派の黒シャツと親中派の白シャツに分かれて攻防を続けることに
なるのだろう。

また香港の騒擾は台湾はじめ中国の少数民族を刺激することになり
中国政府はより監視を強化することになり、今後の中国リスクを
高めることになる。

どちらにしても香港は西側諸国の中国拠点としての役割を終えており、
情報・金融都市として繁栄した時代を取り戻すことはないだろう。



.

春節

中国14億人のうち何億人もが大移動するという春節も佳境だ。

特に650万人が出かける海外渡航先として日本はタイに続く
人気で、今年もまた100万人近い中国人が各地を訪れている。

ただ訪日客もリピーターが増えまた通販が浸透していることから
かつての爆買いが影をひそめ、滞在を楽しむ方向へと旅の形は
変化しつつあるようだ。

特に中国人のスキー人口が増えていることを映じてニセコ、留寿都などは
人気の的として中国人が殺到していると聞く。

お陰でバブル期からスキー人口が1/3に減った日本の
スキー業界にとっては干天の慈雨と言ったところである。



中国が輸出・投資主体での二桁を超える高度成長から消費・内需の
中成長へと舵を切ってすでに数年が経過した。

その統計が信頼できないことは日本の比ではないが、一応経済成長率は
6%台を維持しているとされ、日本も様々なメリットを享受しているのは明らかだ。

とはいえ中国の景気減速は明らかでさらにスマホ市場の頭打ちも加わって
日本の企業は中国経済の先行き不安に警戒を強めている。

このように中国経済の先行きは不透明であり、そしてその動向は
中国の政治を大きく左右しかねないだけに要注意だ。

実際中国5千年の歴史は混とんと安定を繰り返してきただけに共産党一党独裁に
よる安定がいつまで続くのか疑問でもあり確信など持てないというところだ。



このような経済の先行き不安が高まる状況で注目されるのは
やはり米中貿易戦争の行方だ。

すでに米国USTRは官報において3月2日付けで2千億ドル分の
中国製品への制裁関税を10%から25%に引き上げると明記した。

つまり今後3週間余りの間において政府間の合意や交渉延長など
何らかの行動が必要となる。

数日前まで2月27日にベトナムのダナンで米朝会談と並行して
米中首脳会談が行われるとの見方もあったが、今やその話は消えた。

来週の春節明けから閣僚級での米中交渉が再開されるが
果たしてどのような決着を見るのか、先行きは見えない。

.

改革開放40年

1978年12月に鄧小平が改革開放を唱え
自由経済へ舵を切って丁度40年を迎えた。

この経済政策の大転換を受けて中国との窓口であり好況に沸く
香港に赴任したころのことは今や遠い思い出だ。

お陰で金融市場に漬かりつつ片手間に始めたチャイナウオッチは
いつの間にやら40年に及ぶことになった。

それにしても、中国の政治はともかく経済面での成長は隔世の感だ。

実際この間中国は高度成長を実現しGDPは225倍に、
貿易総額は199倍に、一人当たり可処分所得は150倍になり、
世界経済に占めるGDPは当時の1.8%から15.2%と米国に迫った。

べき乗効果とは恐ろしいもので、1.15の40乗で270倍になる、
つまり中国経済は毎年14~15%の成長を継続したのだ。



今回北京の人民大会堂で式典が行われたがひとまず鄧小平時代と区切りをつけて、
今後は習近平が主導する経済運営が進められる見込みだ。

今後10年以内にはGDPで米国を抜いて世界1位となり30年後の
建国百周年には「中国の夢」つまり豊な社会の実現を目指す。

当然今後の経済は低成長になるのは回避できない。

また国内にはゾンビ企業の存在、格差、腐敗、民族問題などが
山積しており、どのように蓄積された矛盾が克服できるのかその道は険しい。



一方中国に隣接した日本に目を転じると長い間成長から見放され、
近頃は中国からのインバウンド需要に喜んでいるが、事はそんなに簡単か?

実際京都のど真ん中には中国人の経営するホテルが続々建って
風情が失われつつあるが、問題はその程度に止まらない。

すでに中国の安い物価に直撃されて日本は20年来デフレにあえいでおり、
今後中国の経済圏に飲み込まれてその影響に晒されることになるだろう。

さらに尖閣など領土をめぐる軋轢も収まる気配はなく
防衛大綱において「いずも」の空母化も避けられなくなった。

今後は巨大化する中国と政治経済両面においてどのように付き合うのか、
米国、インドへの依存と連携を深めるにしてもなかなかの難問だ。






.

人民元安

7月6日(金)に予定される米国の対中制裁関税発動を
前にして中国の金融市場が波乱含みとなっている。

米国は知的財産権保護を念頭に500憶ドルの高率関税の導入を
決定していたが、今回そのうちの300憶ドルを対象とする。

それに対して中国政府も大豆、トウモロコシなど米国の農産品について
報復関税を準備しており米国中西部の「コーンベルト」と言われる農家への
影響が懸念される。

しかし当然のことながら報復関税の応酬は米国のみならず
中国経済への影響は大きく、不測の事態が起こりうるということだ。



現在の中国の金融市場は、2月に6.2台にあった人民元が
目下6.6~6.7台へ下落し、上海株も3500から2700へと
2割ほど減価している。

したがって2015年~16年にかけて発生した中国ショックに
国際金融市場が震撼とした記憶がよみがえるのである。

これまで米中間の貿易戦争もブラフに過ぎないとの楽観的な
見方が強かったが6日以降泥沼化して行く懸念が高まる。



米国の中西部のイリノイ州やアイオワ州から中国へ輸出される大豆や
トウモロコシは食料問題に直面する中国にとり重要課題だが、
米国の生産農家にとっても同様である。

それは1985年に習近平が米国へ視察に出向きアイオワの農家に
ホームステイしていたことでも明らかだ。

トランプ大統領としてもコア支持層である白人労働者向けに高率関税の導入を決定したが、
農家への打撃が大きいだけに中間選挙まで4か月となった今頭の痛いことになった。



.
プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR