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一子相伝

きんもくせいの芳しい香りとともに9月が過ぎ10月に入った。

かつて竹内まりやは「September」で「そして九月はセプテンバー
さよならの国めぐる季節の色どりの中一番さみしい月」と歌った。

今年も9月は雨が多くて寂しい季節だったとの印象が残ったが、
10月は秋晴れの空の下栗拾いでも、それとも栗のスイーツでも食べてみたいと思う。

ところでこの竹内まりやと夫・山下達郎にジュニアがいるのか
知らないが、もしいればどんなに音楽的才能に富んでいるだろうか?



過日NHK「SONGS」で久しぶりに宇多田ヒカルの歌声とトークを聞いた。

現在ロンドンに住んでいるが、母親となり久方ぶりにアルバムを
出しての登場となったようだ。

驚いたことに前髪をパッツンしていて、その姿は
藤圭子が70年前後に「15,16、17と私の人生暗かった」と唄い
一世を風靡していたころとそっくりになっていた。

声の質も全く違うように聞こえるが、デビュー以来すでに18年、
その音楽性は既に親を超えまさに母子相伝と言うところか。



その数日前、NHKドキュメンタリー「父・尾崎豊を見つめて」で
尾崎裕哉を特集していた。

この若者はボストンで育ち慶応の大学院を卒業した26歳で、
現在父親が死亡した年齢に達し、メジャーデビューをしたところ。

これまでもその容姿のさわやかさに加え、「I love you」など
父の曲をカバーして話題になっていた。

この父子の歌声を何度も聞き比べしてみたが、本当にそっくりで
父子相伝いやはや才能とは遺伝するものだと確信したところだ。

現在自作に取り組んでいるが、その音楽性は父を超えることが
できるか興味の湧くところ。

宇多田ヒカルのようにただの二世と言われないレベルを
証明してもらいたいものだ。


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安全地帯

靖国神社のサクラ開花が伝えられ、また猫の額のような
我が家の庭の木々にも新芽が芽吹き、待ちに待った春が到来した。

街にはコートを脱ぎ棄てそぞろ歩きする
人の姿が目立つようになった。

これから様々な花が咲きそして新緑が輝くが、
この季節の良さを一刻を惜しみ如何に満喫して過ごすか
思案するとしよう。



そんなおり冬が浅く季節感の乏しい香港でフル・オーケストラ
と共演する玉置浩二をビデオで見た。

そして改めてその歌唱力と曲作りをはじめとする
音楽の才能ぶりに驚いた。

ポップ界の男性ボーカルと言えば、井上陽水や久保田利伸、
近頃ではミスチルやEXILEのATUSHIなどの名前が挙がる。

しかしその中でも断然1位と言われるのは、やはり玉置浩二だろう。

旭川の農業高校を中退して上京し、安全地帯の曲を作り
またリードヴォーカルとしてさっそうとデビューした。

その男ぶりの良さと歌唱力は50代半ばを過ぎた今も健在だ。



かつて美人女優の暴露本でそのプレイボーイぶりとDV癖を世間に
晒されたが、それにめげず人気を維持しているのは実力のなせる業か。

玉置作曲の楽曲は数知れず、「ワインレッドの心」「悲しみにさようなら」など
ビッグヒットも多数に上りいまだに口ずさんでしまう。

そして何より若いときの精悍な面持ちからは想像もつかない
軽いキャラクターの持ち主なのだ。

この軽さと音楽性の豊かさというミスマッチがこれまで多くの女性を虜にし
今に至るもこの歌手を特別な存在として際立たせていると言えよう。



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成人の日

今年の成人の日も若者は暴れたようだが、それは近頃の二十歳(はたち)が
幼児化した結果なのかも知れないし、それともあくまで一部例外的人間の
所業だと考えればよいのか、真相はどちらだろう。

とはいえ浦安市での成人式は恒例のようにディズニーーランドで行われ、
これまた恒例のように浦安市長のあいさつがNHKで全国ネットされていた。

そしてそのあいさつたるや「女性の出産適齢期は18歳ー26歳であり、
みな心するように」といった発言だったのだ。

「少年よ大志を抱け」とか「少年老い易く学成り難し」とか「太った豚よりも
やせたソクラテスになれ」とかもう少し気の利いた言いようがあるだろう。

いくら少子高齢化に歯止めをかけるのが新三本の矢のひとつとはいえ
現政権の「産めよ増やせよ」のお先棒を担ぐ必要もないと思うのだが。

ともかく新成人には未来に向けて力強く歩んでゆくことを願うばかりだ。



翻ってすでに成人の日の記憶を失くした筆者は、みずほFG主催の
「成人の日コンサート」にサントリーホールに出かけた。

この会場には振り袖姿の女性がたくさんいたりして華やいでいたのは
眼福の極みだったが、出演者にも新成人のヴァイオリニストと
チェリストの競演があったのは主催者の粋な計らいと言えよう。

そして本日のテーマは新成人とアンダルシア地方となっていたようで、
フラメンコから始まった。

その手拍子とタップを聞き、踊りを見ていると東洋の香りが漂ってくる。

イベリア半島には数世紀にわたりイスラム国家が築かれ文化の融合が
進んでいたことに思い至らざるをえない。



メインがこれまたアンダルシアの都市セビリアを舞台とする「カルメン」のハイライト。
そしてドン・ホセを演じたのが田代万里生(32)。

どこかで見た顔だなと思ったら、ウイーンフィルのニューイヤーコンサート
の放送でゲストとして話をしていたイケメンオペラ歌手。

芸大の声楽科を主席で卒業し目下売れっ子のテノールらしく
ミュージカル、さらに神田さやかとの熱愛報道などマルチに活躍しているようだ。

「新しい酒は新しい革袋に」との格言があるようにオペラの世界をはじめ
新しい時代は若い世代が切り開くのが歴史の習いということだろう。


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駒場公園にて

秋色が深まる駒場公園へ出かけた。

公園内には昭和初期に英国チューダー様式で
建てられた旧前田侯爵邸がある。

当時ここ駒場一帯には田園が広がっており、
その野趣に合わせて設計されたという。


(旧前田侯爵邸)


(邸内からの眺め)

実際駒場には明治初期に農学校で教鞭をとっていた
ケルネルが作った実習用の田圃が今も残っている。

現在は筑波大駒場中高校が稲刈りをしているようで
そこでは丁度案山子コンクールが行われていた。


(田圃)

今日旧前田侯爵邸にやってきたのはサロンにおいて
シューベルト協会のコンサートが行われたことから。

演目はシューベルトのピアノ小品群で
そのうち軍隊行進曲とロンドの連弾があった。

連弾はふたりの奏者の体そして指が
触れ合うことから仲良くなる手段で最高とか。

ともかく秋の午後、陽射しを映して刻々と変化する
園内の景色を眺めながらピアノを聴いて過ごした。


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蝶々夫人

シルバーウイークの一日、前橋へ「群馬交響楽団創立
70周年記念オペラ」の鑑賞に出掛けた。

湘南新宿ラインのグリーン車にはかねてから乗ってみたいと思っていたが、
予想通りIT化が進んでいることからSUICAでの乗車には少し手間取った。

しかしなかなかうまく工夫されているのに感心。

新幹線の止まる高崎駅からさらに両毛線に乗り換えて
下り立った前橋駅は閑散としていた。

高崎と前橋はかつて中選挙区制度下において福田赳夫と
中曽根康弘の間で「上州戦争」と言われる選挙戦が演じられた通り
今も両都市間はライバル関係にあるようだ。



本日は群馬県のメセナ活動の一環で、主役級を
イタリアから呼んで「蝶々夫人」が演じられた。

演出は元バリトン歌手の岡村喬生で、プッチーニ財団の
制約を受けつつも独自色を出すために知恵を絞ったものとなった。

とは言えバックステージは日本人を主体にしていることから
女性の着物姿は素晴らしく、舞台装置にも目を瞠るものがあった。

物語はいつもと変わらぬものの、子供を手放し、
自決する結末は可哀想としか言いようがない。



この物語を見ているとどうしてもミュージカル
「ミス・サイゴン」に思いが至る。

片や1860年代、片や1970年代と時代は違えども、
共に東洋に来た米国人が現地の女性と別れて帰国。

数年後に西洋人の妻を連れて戻ってくると子供が成長しており
そして母国へ連れ帰るとの顛末は全く同じ。

ミスサイゴンはピエル・ロチ作「お菊さん」と「蝶々夫人」を下敷きに
したと言われるのもむべなるかな。

オペラを鑑賞し、さらに高崎駅前の「やまどり」で
食事ができて楽しい秋分の日となった。



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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