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俺流

トランプ大統領はロイヤルファミリー好きと分析されるように
国賓として日本に続き英国を訪問した。

そしてウインザー宮殿での晩餐会でエリザベス女王、
チャールズ皇太子などと記念写真ににこやかに収まった。

ただ大統領をかねてより「差別主義者」と呼ぶメーガン妃は欠席。

またロンドン市内では反トランプのデモもあったようにその歓迎ぶり
は日本とは大きく異なった模様。

ただ大統領自身は全く意に介していないといったところだろうか。



この訪英を前にして米国はメキシコからの全輸入品に
5%の追加関税をかけ、さらに今後も移民流入が続けば
順次25%まで引き上げると発表した。

北米ではNAFTAの後継となる貿易協定の発効が
予定されているところであり、この施策の唐突感は拭えない。

実際対中関税を主導しているライトハイザー補佐官や
クドローNEC委員長なども反対したというが。

それを無視して大統領は強い意志を押し通したようで、
側近の言うことを聞かないのはこれまでと同様だ。

これで米中貿易戦争も収束する可能性は少ないと市場も判断
したようで、それ以来株価は急落しドルも下落を辿っているのである。



トランプ大統領の頭の中はいよいよ2020大統領選で一杯のようだ。

米中貿易戦争において米国は中国と制裁関税をかけあっており、
今月から第3弾が始まり、さらに第4弾も視野に入る。

しかしこの貿易戦争が本格化してくるに伴い大統領の支持率は
下がるどころか逆に上昇しており、今や45%水準と過去最高を記録。

つまり関税は大統領の人気を呼ぶとの計算があるようで、
今後も「非常事態」や「安全保障」を理由に強硬姿勢を堅持しそうだ。

そして株価対策としての利下げについても圧力をかけられているFRBは
中立的姿勢から緩和的姿勢へと転換しつつある。

そして市場はすでに年2回から3回の利下げを織り込んで反応し、
10年国債は買いが買いを読んで2%割れ寸前までいっている。

トランプ大統領は再選に向けどこまで外交、通商、金融市場に
身勝手な俺流を押し通すつもりだろうか?




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2020米大統領選に向けトランプ大統領は不法移民と
経済対策に的をしぼったようだ。

すでに非常事態宣言を出して国境の壁の予算を捻出したが、
さらに国境封鎖を行おうとしている。

これに対して封鎖に反対するニールセン国土安全保障長官と
衝突した模様で同長官は解任された。

再選に向けて敵味方を問わず刃向かうすべてを蹴散らすつもりの
トランプ大統領と言ったところだろうか。



そしてトランプ大統領再選に向けて次に立ちはだかる壁は
株価史上最高値。

「強気相場は壁をよじ登る」と言われるが、高値警戒感が根強い中で
26千ドルをこえたNYダウは史上最高値への高い壁を登り切れるのか。

大統領には「中銀の独立性」と言った概念などはないようで、これまで
FRBに圧力をかけ続けてきた結果パウエルFRBはすでにタカ派的から
中立的スタンスへと転じた。

それでも不十分とする大統領は0.5%の利下げを要求しており
FRB理事7人の人事にも口出しをしている。

すでに理事5人のうち3人はトランプ大統領が指名した人物で
さらに側近2人を指名し、FOMCの決定権者12人のうち5人を
トランプ派で占めて支配するつもり。

つまり現状安定的とみられる米経済ではあるものの、さらに利下げの
エンジンをふかして再選を確実にするつもりだ。



そして経済対策二つ目の課題が通商政策。

米中交渉については予断を許さないものの最終局面に至っており
次のターゲットがどの国になるかが目下注目されるところだ。

対米黒字の大きさから言えばEUそれとも日本がターゲットに
されることになるだろう。

そんな状況で延び延びになっていた日米交渉が4月中旬から始まる。

大統領選に向けてのスケープゴートにされることを恐れる日本政府だが
トランプ大統領は即位のご祝儀どころか為替について何を言い出すかも
知れぬ惧れを拭えない。

今年の超大型GWは泰平の夢を貪ることを許さないかも知れない。



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小人の交わり

トランプ大統領は議会承認を経ずにメキシコとの壁
建設を進めるために「非常事態」を宣言した。

この結果建設費として81憶ドルを捻出できることになったが
本当にメキシコから犯罪や違法薬物が流れ込み国家安全保障の
危機に直面しているのか不思議の感は拭えない。

実際民主党、各州知事、そしてマスコミ各社は憲法違反と反論し
提訴など反対の動きを強めている。

2001年同時多発テロの際の非常事態宣言には説得力があったが、
今回については単なる白人支持層を意識した2020大統領選対策としか見えないのだが・・・



このトランプ大統領と安倍首相はお互いをシンゾウ・ドナルドと呼び合って
その蜜月ぶりを演出してきた。

二人で手を握りあって見つめ合う姿は見ている方が恥ずかしくなったが、
北朝鮮問題を巡る功労に対しノーベル平和賞に推薦したとの報道には
さすがにあきれてしまう。

ノーベル平和賞など核を持ち込んでいた佐藤栄作に授与されたり、
外務省の「大鳳会(おおとり)」はじめ400人と言われる創価学会員が総力を
あげて池田大作の授与に動いたことなどを見るにつけそれほどの価値が
あるとも思えない。

ということで今更ながらのノーベル平和賞だが、選考委員会はシュバイツァー博士や
マリーテレサなどの歴代受賞者の名誉を貶める行動だけは避けてほしいものだ。



もともと日米首脳の交遊について、水の如しと言われる君子の交わりとは
つゆから思いもしなかったがその甘きことは小人の交わりの極みと言ってもよいだろう。

所詮外交は化かし合いであるとしても、お追従外交もここまでくると
「国家の品格」が疑われる。

議会制の日本や議会が停滞して久しい英国さらには大統領制の米国を
見るにつけても、民主制を機能させることは本当に難しい。

とはいえ貴族制や専制の時代に逆戻りするわけにはゆかないし、
独裁制の再来など想像するだに恐ろしい。

ここは寛容の精神でポスト・ドナルド・シンゾウを待つしかないのだろうか。


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クルシミマス

例年のこの時期はクリスマスラリーというサンタの
プレゼントに株価は総じて好調であったはずだ。

ところが今年ばかりは米国はじめ世界中で大幅下落に見舞われ
本年の高値から20%も下落して弱気相場入りしてしまった。

このクルシミマスになった背景にはフロリダで休暇を過ごす予定だったトランプ大統領が
ホワイトハウスから腹立ちまぎれに恨み節をツイートしたせいだ。

実情はメキシコ国境の壁の建設にあたり議会との調整が進まず
政府機関が閉鎖しているのだから、それもやむをえないはずなのだが。

その腹いせはマテイス国防長官の退任を前倒しにし、
株価操作にてこずるムニューシン財務長官への不満、
そして協力しないFRBへの批判と続いた。



トランプ大統領就任以降株価は減税とインフラ投資にGAFAを中心に
棒上げしていたがどうやらピークを打ったようで、また歴史的なドル高も
潮目が変わってきたようにも見える。

2019年の米国の政治経済はトランプ大統領の周辺からさらに
人材が流出し、山積する不安定要素の勃発が一段と懸念される。

とりわけ11月の中間選挙の結果下院を民主党が占めたことから
今後ねじれ議会での政権運営が難しくなることは必至だ。

実際財政において議会との調整は一層難しくなり、
2012年の財務上限をこえデフォルトを起こした記憶が蘇る。

また第2の問題点として通商政策は米中の貿易交渉期限が
2月末に迫り、さらに自動車の輸入関税についてEUや日本との
交渉の激化や、メキシコ、カナダとの協定の批准も難航しそうだ。



そして3番目の問題はロシア、セクハラなどの疑惑捜査において
モラー特別検査官の動きに加えて、民主党が支配する下院の追及が
厳しくなりそうだ。

このように3年目を迎えるトランプ大統領を取り巻く環境は一段と
厳しくなっており、経済通のメッキがはがれる可能性が高まる。

リーマンショックから11年目を迎えた2019年の米国の
経済そして株式市場は正念場ということだろうか。



アップル・ショック

ガラ系からスマホに乗り換えたのが8年前。

サムスンのGalaxyと富士通のArrowsを併用しているが、
アップルファンに言わせれば使い勝手の良さはiphoneが秀逸だとのこと。

その人気の秘密は良く分からないが、新商品が出るたびに
世界中で行列が出来るのだから抜群の機能を有するのだろう。

このように新規需要に買い替え需要も根強く過去10年余りの
スマホの販売台数は90億個にも上ると言われるが、やはり
その中心にアップルがいると言えよう。

とはいえ世界の人口は70億人しかいないのだから、
飽和状態になりつつあるのは確かだ。

果たして今後もアップルがアマゾンとならび世界経済と
米国株価を牽引して行くことはできるのだろうか。



アップルの株価は過去10年で10倍になっており
時価総額も1兆ドルを突破するなど世界1の企業に成長した。

とはいえ先週は関連下請け企業の受注が圧縮されたとの報が
伝わり、株価が急落するアップル・ショックが発生した。

その後も下落を続け目下の株価は190ドルと10月月初の
230ドルから20パーセントも下落して売り気配が強い。

アップルは台湾企業が中国で生産する部品を使うなど
国際分業体制の象徴的存在となってきた。

しかし自由貿易体制を基盤とするビジネスモデルも保護貿易主義の
台頭に変調を来しつつあるのも当然かも知れない。



アップル株価の下落によりIT銘柄を中心とするNASDAQの下げは
ことのほかきつい。

一方ダウも27千ドルを前にして今年に入り2月には3千ドル
10月にも2千ドルも下落するなど高値圏で荒い値動きをしており
転換点を示唆しているともいえる。

現在米国経済をとりまく環境は、保護主義者トランプの登場、
そしてFRBによる低金利政策からの脱却などパラダイムを
変化させるに十分な条件が揃ったともいえる。

リーマンショックから10年、2018年は大きな曲がり角だったと
後年言われるのかも知れない。


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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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