焼鴨

横浜中華街の朝陽門そばの「鴻昌」には美味しそうに焼鴨(シューゴー)が
ぶら下がっており、遠路出かけるといつも出迎えてくれた。

残念ながらこの店は昨年末に閉店したのだが、
そのなんとも言えない甘みが恋しくなって焼豚(チャーシュー)を作ってみた。

クックパッドの中でも「超簡単」と言われるレシピを選んで
挑戦したのだが、ちょっと醤油が多いのではないかと心配した通り
結果は辛くて残念なものになった。



中華料理と言えばテーブル以外の4本足は、そして飛行機以外の
空飛ぶものも全て食材にすると言われている。

このようにその食材は多岐にわたるが、その代表の一つは鴨であり、
とくに焼鴨および焼鴨飯(焼鴨をごはんに乗せたもの)は秀逸だ。

実際香港には北京鴨を専門とする高級料理店と違い、
焼鴨飯を売りにする店があり、その代表が「鏞記」(ヨンキー)と言った。

成功した財閥トップたちが苦力(クーリ―)として働いた若い頃を
思い出すべく訪れると言う名店だった。

筆者も店内で食べたりランチの持ち帰りなどでよく愛用したが、
今も流行っているらしい。



日本料理で鴨と言えば、何といっても鴨ナンバンだが、
フランス料理では、「鴨のソテーオレンジソース」だろう。

それを得意とするのが、シャンゼリゼ通りから
一本小道に入った「ラセール」だ。

辻調理師学校の創始者辻静雄の半生を描いた「美味礼賛」にも
登場するように半世紀以上前からフランス料理界で輝く存在だ。

高いだけにおいしいのは当然ではあるものの、
その味を再現してみたいと思う。

と言うことで材料費も高そう、そして難しそうで失敗リスクが高いが、
「鴨のソテーオレンジソース」に早晩挑戦したいと考えているところだ。

結果はまた改めて。


.
スポンサーサイト

節分

遅まきながら銀行時代の仲間との新年会。

本日の料理は少し高目で、煮凝りに始まり、フグさし、フグ鍋、
唐揚げ、雑炊、ヒレ酒とフグ尽くし。

白子がなかったが、これも頼むと値段が跳ね上がるようで省略。




(お多福と鬼)

今日のメンバーは3~40年前から為替ディーラーとして
苦労と時間を共有してきた仲間たち7人。

紅一点の川合さんは今や人形町にオフィスを構える
情報会社の女性経営者だ。

水天宮前にある「壽堂」の節分豆をお土産に頂いた。

早速ご利益に預かるべく口に運んだが、
年の数だけ食べるのは大変。

あっという間に枡の底が見えた。



皆さんは今も何らかの形で為替相場に足を突っ込んで
忙しい日々を送っている。

一番暇なのは料理修行中で年長の筆者の模様。

少し申し訳ないとも思うけれど、年の功に免じてもらおう。

次回の会合は円相場が90円を割れた頃が望ましいが、
トランプラリーが続いているので永遠にその日はやって来ないかも知れない。

いや20円ぐらいの変動など3か月もあれば十分なのが為替の世界だ。

ともかく皆さん浮き沈みの激しいこの世界で生き延びることが
出来たのは幸運だったのか実力だったのか。




クックパッド

米大統領就任式も終了して、これからトランプ政権の
スタートダッシュが注目される。

大統領は米国の大手企業との朝食会や指先介入つまりツイッターで
国内製造業の米国回帰を図ろうとしている。

この中で中国、メキシコとともに日本への風当たりも強くなってきた。

トヨタがソフトバンクに続いて米国に100億ドル(1.1兆円)の投資を行うと
先般発表したが、対ビッグ3と異なりトランプ大統領からサンキューの一言もなかった。

貿易収支の不均衡について為替の調整効果が疑問なのは明白だが、
万民にとり分かりやすい政策なので今後ドル安の動きの加速化は否定できない。



ともかく米国に次ぐ今後の注目材料は欧州か。

米国と英国間においてFTA交渉が始まるが、「あの女」と呼ぶメイ首相と
トランプ大統領はまともに議論を行うつもりがあるのか、注目されるところだ。

また夏以降に予定されるドイツの総選挙では劣勢だった社会民主党(SPD)は
シュルツ氏(前欧州議会議長)を首相候補として押し立ててメルケル氏に
挑戦することになった。

現状世論調査では全くの互角だが、果たして
キリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)のメルケル首相の運命はいかに?

それでなくとも各国とも右翼の台頭が目覚ましく、
フランスの大統領選もどうなるやら分からず、いやが上にも
欧州への関心が高まってくるだろう。



このように欧米の政治情勢は熱いものの、蚊帳の外に
なりつつある日本国内は大寒を過ぎて寒さがつのる。

ともすれば「こたつみかん」と引きこもり勝ちになるので、
頭と体を動かすために、料理にトライすることにした。

近頃は料理本などなくてもネットをみればクックパッドが
簡単レシピを提供してくれる。

今年に入り白菜のクリーム煮、親子丼、高野豆腐の含め煮などを
作ってみたが、昨日はポトフに挑戦した。

圧力鍋が使いこなせないので、半日鍋の付近をうろついた結果、
出来上がりは添付写真のとおり。

野菜の煮くづれもあり美味しそうに見えないのが残念だが、
実はなかなかと自己採点。

と言うことで暫くクックパッドを見ながら挑戦の日々が続きそうだ。


(ポトフ)





パリの空の下

「パリの空の下セーヌは流れる」(Sous le Ciel de Paris
coule la Seine) は1951年の映画作品と言うよりも、
その主題歌がシャンソンの代表作として有名だ。

これを文字った「パリの空の下オムレツのにおいは流れる」
を書いて63年に日本エッセイストクラブ賞を受賞したのが
シャンソン歌手の石井好子だ。

先日「暮らしの手帖」社主・大橋鎮子の自伝ともいうべき
「暮らしの手帖とわたし」を読んでいたら、石井好子の話が
頻繁に出てくるので、このエッセイを手にした。



石井好子の父光次郎は55年体制が出来上がったころの
自民党の長老で岸信介に総裁選で敗れた人。

ご当人は東京芸大の声楽科から米国そしてパリへ渡り
シャンソン歌手になり欧州の劇場を渡り歩いた自由人だ。

この人は福沢諭吉の一門の朝吹家と縁戚関係にあり
パリではサガンの翻訳者である朝吹登美子・由紀の母娘
とともに暮らしていたこともある。

その頃の話が随所に出てくるのだが、最初に住んだのが
ブーローニュの森のそばのヌイイと言うところで
とても懐かしく読んでしまった。

とりわけこの人は食通で、まず最初にオムレツに
まつわる話を語っている。

ともかくこの卵料理の肝は、熱いうちに食べるということで、
カフェなどで食べるより自分で作った方がおいしいと断言している。

しかし筆者はここ数年毎朝卵料理、大方はボイルド、目玉、
もしくはオムレツを作っているが全く進歩しない。

ホテルの朝食ブッフェなどで時に焼いてくれるとおいしいが
やはりハム、オニオン、チーズなどを用意するのが面倒と言う
その投げやりな気持ちの問題だろうか。



それにしてもこの人のエッセイにはフォンデュ、ブルギ二オン、
ステーキタルタル、ポトフ、ブイヤベース、サラダ・二ソワーズ、
ガレットなど食にまつわる話が満載。

さらにちゃんこ、おじや、おそば、茶漬けなど日本食の
簡単なレシピなども出てきてとても勉強になった。

これを機に少し料理も上達したいとも思うが
生まれつき手先が不器用で、やる気も才能のかけらもない人間には無理というものか。




.



ネマガリダケ

ネマガリダケ(根曲竹)はタケとはいうもの、正確にはチシマザサ
という大型の笹で東北・北海道、樺太などに分布する。

つまりタケノコの一種として縄文時代から人々の5月~6月頃の
貴重な食料だったと推測されている。

数年前の5月の連休に秋田市内で地元の人に連れられて郷土料理の店で
採れたてのネマガリタケを炭火で焼いて塩と味噌で食べたが、ビールに
とても合う逸品だった。

このタケノコの親戚は、秋田県では田沢湖から十和田湖にかけての
山間部であればどこでも採れ、鹿角(かずの)は名産地と言われているようだ。



ところでこのところ鹿角の山の中で4人もの老人が
熊に襲われて死亡した。

猟師が出て一頭を射止めたがこれが張本人かはわからず
まだまだ他にも多数容疑の熊がいる可能性は否定できないようだ。

山地に分け入ったのは地元のお年寄りで、ねらいはネマガリダケ。
買い取ってくれる業者もいるようで、大好物を巡ってヒトと熊が取り合いをしているのだ。



本州に生息するツキノワグマは北海道に暮らすヒグマと
違い人を食べたりしないと言われる。

しかし、ネマガリダケを巡ってその争奪が激しくなるにつれ
血を見ることになっていると言えよう。

それでなくても冬眠から目覚めた熊は体重も減少し
お腹をすかせている。

したがって餌を求めて人里に降りてくるのが日常茶飯事になっている状況で
ヒトが山中奥深く入るのは危険と言わざるを得ないだろう、

焼いたネマガリダケと山菜の天麩羅そして秋田の銘酒は
想像するだけで酒好きにはたまらない。

しかし熊と人の境界線を引くことができぬ以上、生活のためとは言え人が熊のテリトリーに
入るのを自粛するしかないように思うのだが。



.
プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR