政局流動化

安倍一強と言われ盤石を誇った現政権が、毎日新聞の調査で
支持率26%となるなど一気に政局は流動化してきた。

実際不祥事が続いた自民党ではその掉尾を飾って
「女性首相を目指す」と公言していた稲田防衛相が辞任。

あれだけ虚偽答弁を続け、またヒールと網タイツで自衛艦の
甲板を闊歩しては傷付け自衛官の顰蹙を買っていただけに遅きに失した。

また民進党の蓮舫代表も二重国籍問題で嘘をつき続けた結果
党内の支持を完全に失って辞任。

結局二人の女性首相候補が消え、
残ったのは小池都知事ひとりとなった。

来年末ではなく一転して早期解散の風が吹き出した政界において
この人の動きは一層脚光を浴びる。

特にかつての日本新党のようなブームを巻き起こすのか。
(結局ブームは泡のように消えたが)

とはいえ野党連合で政権を目指すのか、それとも保守の一角として自民党を
支えるのかすら見えないだけに過剰な期待はすべきでないことは分かってはいるのだが。



安倍首相はといえば内憂外患。

国内もさることながら、外交面においても「トランプ第一」を掲げているだけに
海外でも風当たりが強まっているようだ。

実際過日のG20における日中首脳会談において、尖閣、南シナ海、
北朝鮮問題などについて中国批判を繰り返したようだ。

しかし逆に習近平主席から厳しい反撃されたと言われ、
二人が握手する写真に笑顔はなく顔面が強張っていたとか。

中国も、地球儀を俯瞰する外交と言いつつも実際は米国べったりの
安倍外交の本質を見抜いているようだ。

今や中国は米国への反発を強めるとともに
同時に日本への対応も厳しくなってきている。



それでも安倍政権は来年の自民党総裁選を勝ち抜き
3期目において東京五輪と憲法改正を依然目指している様子だ。

果たして3日に予定される内閣改造が支持率回復、
衆院選勝利、総裁3選に結びつくのだろうか。

目下の国民の気持ちはかけもり論戦を通じ現内閣の隠蔽体質に
嫌気しており、その不満をどこかへぶつけたいとの思いが強まっている。

石破、岸田では根本的な不満解消には至らない。

やはり小池百合子に期待が集まり、
選挙民の最大の関心事と言うことになるのだろう。

どのように組織とカネを揃えるのだろうか、面白くないがやはり民進党の右寄りの前原あたりと合流か?


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都議選

都議選は自民の大敗で終わった。

投票の数日前から菅官房長官は、「都議選の結果は
国政に影響しない」と予防線を張っていたが、今後この結果は
都政のみならず国政へ大きな影響を与えることだろう。

最終盤において秋葉原の応援演説に安倍首相が
満を持して登場したが、「帰れコール」で散々に終わり
このような結果は少なからず予想されてはいたのだが。



実際この間の安倍チルドレンと言われる議員たちの
行状は目も当てられなかった。

その代表は豊田真由子議員で、第二弾も含めて百回以上もテレビで
テープが流され、さすがにうんざりした人は多いだろう。

(この人については論評もしたくないが、今後家業の塾の講師に
 なるしかないとしても、一体本人はどんな顔をして記者会見をするのだろうか)

また金子恵美氏の場合は、赤坂の高級宿舎に住み、公用車で
菅政権時代の恩恵とも言われる国会内保育所(夜9時まで預かってくれる)
を経由して総務省へ出勤と、そのセレブ子育てぶりに、
子育てに汗水流す世の中のママたちの反感を買ったのは明らか。

そして肝心の安倍後継として首相に贔屓にされていると言われる
下村および稲田両氏について。

下村氏は加計学園からの献金問題を合法と抗弁していたが
疑惑は深まるばかり。

そして極め付けが稲田防衛大臣の自衛隊を私物化した発言。

そもそも本人は何が問題なのかも分かっていなかった様子で、
前言を取り消すだけで反省の色もない。

また南スーダンでのPKOの「戦闘」に関わる虚偽的発言も含め、
この人は能力不足で防衛相の任に堪えないことは明らかで、それを将来の総理候補として
かばう安倍首相の対応に批判が高まるのは当然だろう。



それにしても前川前文科省次官が身を捨てて加計問題の事実を
提起しているにも関わらず、怪文書として取り扱わない官邸の尊大な
姿には国民も嫌気を増すのもやむをえない。

また何をそしてどこを変えるのかも議論もないままに憲法改正
の実施期限を決める荒っぽい政治手法にも国民はついてゆけない。

果たして都民の怒りが全国に広がるのか今後注目を要するところだが、
どちらにしてもこの国の政治に夢も希望も持てないのが偽らざるところ。

まあ北朝鮮の独裁政治や中国の一党独裁制よりもまだましかと
思って我慢するしかないのだろうか。


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印象操作

文芸春秋は毎月10日に発売されるが、購読料を前払いしている
お陰で毎月8日には送られてくる。

文春の記事で相場が動いた記憶もないし、月刊誌だけに中づり広告を盗み見ることに
心血を注ぐ週刊誌のような緊張感もないだけに、その2日のメリットは分からない。

とはいえ早速7月号を手にしたら「おごれる安倍一強への反旗」
と題する特集があり、話題の前川喜平(前)文科省事務次官の手記
「わが告発は役人の矜持だ」が出ていた。

当然のごとく官邸の圧力、天下り問題、醜聞報道などが書かれているが
謝罪に終始する訳でもなく、出会い系で援助交際する中高年男性の
イメージなどさらさらない。

官僚トップを務めてきただけに文章は力強く、人となりもそれなりに伝わってくる。




前川氏については、読売新聞の一面トップでの出会い系バーへの
出入り報道など、印象操作の被害を受けていることは否めない。

したがって筆者としては、不良爺なのか貧者の救世主なのか、どちらに
真実を求めて良いのかよくわからず思考停止状態になっているところだ。

前川氏は前川製作所(世界三大冷凍機メーカー)の直系で、
祖父に当たる創業者は目白に「和敬塾」を作った篤志家だ。

また前川氏が歌舞伎町の出会い系バーへ30回も出没した目的は
貧困な子供たちの実態調査だったとの主張もされている。

しかし子供とは小学生なら分かるが、この人の相手はこどもとは言いがたい。

そのお相手とされる女性の証言も週刊誌で読んだが、
「前ちゃん(前田と名乗っていた)がテレビに出ていて驚いた」とのこと。

さらに「学校の先生のようで、お店から連れだされても手も握らず、
パフェを食べたり焼肉をごちそうになったり、カラーコンタクトを
買ってもらったり、そして就活を指南してくれた」とか。



フランスには元陸軍大臣でポリテクニック総長を
務めたアンリ・マレスコーという人がいるらしい。

この人は74歳の立派な家庭人だが退職した今、
聖職者となるべく研鑽を積んでいる。

ナイジェリアなどから連れてこられた売春婦たちにフランス語を教えたり
職業に付けるように手助けするなどボランティア活動をしているらしい。

注目すべきは女性との接触は必ず同僚女性を連れて行ったとのことで、
その点前川氏は弱く疑いは晴れない。

ただ言えることは、前川氏に対し内閣の官房参与や補佐官などが圧力をかけたように
籠池問題も加計学園もアッキーの悪ふざけも全てが
権力の腐敗の結果だ。

安倍一強が長く続き、今や戦後4位になったと言われるが
やはり政権交代が必要な時期に来たということだ。

支持率が下がったとはいえ未だ40%とトランプ大統領を上回る。
やはり7月2日の都議選には反自民党に一票を入れるしかなさそうだ。




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三権分立

第一次世界大戦でオスマン帝国が崩壊し、
トルコ共和国が設立されて95年。

この間議員内閣制が維持され、「建国の父」ケマル・アタチュルク
以来大統領権限は限定されてきた。

しかし2003年以来首相、大統領を通じて同国のトップを14年も
続け、強権的ともいえる手腕を発揮してきたエルドアン大統領は、
憲法改正を僅差で実現した。

この結果大統領は行政権のみならず人事的な力を背景に
司法権さらに立法権も掌握することとなった。

つまり独裁の芽が出てきたわけで、アンカラやイスタンブールと言った
大都市住民を中心に半数の国民が懸念を示すところとなっている。



一方、トルコと異なり三権分立により相互のチェック機能が働いて大統領の暴走に歯止めをかけているのが米国だ。

トランプ大統領が就任して90日が経過し、100日間と言われる議会と
大統領との蜜月期間はまもなく終わる。

この間、トランプ大統領は白人労働者向けの公約実現を目指し
大統領令を乱発したが、その成果は乏しい。

特に入国管理とオバマケア改廃については議会、司法のチェックが働いて
頓挫し、今や内政は身動きが取れず、シリア、朝鮮半島と言った
外交面での巻き返しで活路を見出さざるを得なくなっている。



このように三権分立によるチェックアンドバランスが働き
トランプ大統領は徐々に現実路線に舵を切らざるを得なくなっている。

実際選挙戦の功労者で極右のバノン首席補佐官は解任目前とも言われ、
代わってかつてゴールドマンサックスのNO2だった穏健派コーン補佐官
(NEC委員長)が経済分野を中心に実権を握りだしたという。

果たして減税を唱える一方で実現を目指す1兆ドルのインフラ投資は、
財政悪化をもたらすだけに与党共和党の支持を得ることはできるのか。

そしてそれに便乗して新幹線を売り込もうとする日本の計画は
夢に終わるのか。

トランプ政権が発足してまだ日が経たないのに、早くも1年半後の
中間選挙および3年半後の大統領選が注目されだした。


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天皇家の未来

敬宮愛子様が学習院女子中等科を卒業された。

このところ激やせ報道などがあり、またそれを心配した雅子妃が
公務を欠席がちとなり、将来皇后が務まるのか
との懸念も語られるなど東宮家には暗い運気が漂っていた。

そのような雰囲気を打ち消す意図もあってか、
宮内庁は愛子様の書いた卒業文集を公開した。

その「世界平和を願って」と題する作文が余りにも素晴らしく
筆者はじめ多くの人に驚きを持って受け止められたのである。



この作文の出来ばえは、中3であることを忘れさせるものだ。

本文は、冬の朝の静謐さの中での心象風景から始まり、本題の広島訪問の思い出、
そして世界の平和を希求する決意へとつながる構成で緻密な文章が続く。

愛子様の優秀さについては時にその評判が漏れ伝わってきていたが
まさにそのとおりのようだ。

実際ネットに流れている小3時の作文は、これがまたとんでもない
達筆。

さらに中1の時の作文、これはファンタジー小説とも言うべきもので、
海の動物たちの診療所の物語は詩的で情感に富むものだ。

かつて女帝にも擬せられたこの人は将来どんな人生を歩むのだろうか。

摂食障害などが伝えられる中でその行く末に一抹の不安を覚えるだけに
是非とも明るいものであることを祈るばかりである。



皇室に新しい芽が育っていることを知ったのは嬉しいことだが、
一方で1年9か月後に迫ったご退位は、現在その議論は呼称などへと
具体化している。

実際「太政天皇」と呼ぶべきとする意見もあるが、歴史的にも一般化している
「上皇」とすべきとの意見に妥当性があるようだ。

また上皇には外交面での活躍を期待する向きもあるが、
権力の二重構造を避けるべきとの判断から極力活動を
抑えるべきとの意見の方が強い。

どちらにしても皇太子が新天皇に即位する日は近い。

新天皇は象徴であることを優先させ、公務に勤しむ今上天皇と異なり
名目的に存在するだけで良いとの気がする。

高齢化社会における家族の姿、あり方を
示すだけで良いのではないか。

その意味で愛子様の成長、そして新天皇・皇后との親子関係
は国民の関心事で有り続けることだろう。

才媛の誉れ高い愛子内親王の成長に天皇家の明るい未来を
期待したくなるのだが果たしてどうか。


PS

ご参考までに愛子様の作文を添付しておきます。


「世界の平和を願って

              敬宮 愛子

 卒業をひかえた冬の朝、急ぎ足で学校の門をくぐり、ふと空を見上げた。雲一つない澄み渡った空がそこにあった。家族に見守られ、毎日学校で学べること、友達が待っていてくれること…なんて幸せなのだろう。なんて平和なのだろう。青い空を見て、そんなことを心の中でつぶやいた。このように私の意識が大きく変わったのは、中三の五月に修学旅行で広島を訪れてからである。

 原爆ドームを目の前にした私は、突然足が動かなくなった。まるで、七十一年前の八月六日、その日その場に自分がいるように思えた。ドーム型の鉄骨と外壁の一部だけが今も残っている原爆ドーム。写真で見たことはあったが、ここまで悲惨な状態であることに衝撃を受けた。平和記念資料館には、焼け焦げた姿で亡くなっている子供が抱えていたお弁当箱、熱線や放射能による人体への被害、後遺症など様々な展示があった。これが実際に起きたことなのか、と私は目を疑った。平常心で見ることはできなかった。そして、何よりも、原爆が何十万人という人の命を奪ったことに、怒りと悲しみを覚えた。命が助かっても、家族を失い、支えてくれる人も失い、生きていく希望も失い、人々はどのような気持ちで毎日を過ごしていたのだろうか。私には想像もつかなかった。

 最初に七十一年前の八月六日に自分がいるように思えたのは、被害にあった人々の苦しみ、無念さが伝わってきたからに違いない。これは、本当に原爆が落ちた場所を実際に見なければ感じることのできない貴重な体験であった。

 その二週間後、アメリカのオバマ大統領も広島を訪問され、「共に、平和を広め、核兵器のない世界を追求する勇気を持とう」と説いた。オバマ大統領は、自らの手で折った二羽の折り鶴に、その思いを込めて、平和記念資料館にそっと置いていかれたそうだ。私たちも皆で折ってつなげた千羽鶴を手向けた。私たちの千羽鶴の他、この地を訪れた多くの人々が捧げた千羽鶴、世界中から届けられた千羽鶴、沢山の折り鶴を見たときに、皆の思いは一つであることに改めて気づかされた。

 平和記念公園の中で、ずっと燃え続けている「平和の灯」。これには、核兵器が地球上から姿を消す日まで燃やし続けようという願いが込められている。この灯は、平和のシンボルとして様々な行事で採火されている。原爆死没者慰霊碑の前に立ったとき、平和の灯の向こうに原爆ドームが見えた。間近で見た悲惨な原爆ドームとは違って、皆の深い願いや思いがアーチの中に包まれ、原爆ドームが守られているように思われた。「平和とは何か」ということを考える原点がここにあった。

 平和を願わない人はいない。だから、私たちは度々「平和」「平和」と口に出して言う。しかし、世界の平和の実現は容易ではない。今でも世界の各地で紛争に苦しむ人々が大勢いる。では、どうやって平和を実現したらよいのだろうか。

 何気なく見た青い空。しかし、空が青いのは当たり前ではない。毎日不自由なく生活ができること、争いごとなく安心して暮らせることも、当たり前だと思ってはいけない。なぜなら、戦時中の人々は、それが当たり前にできなかったのだから。日常の世界の一つひとつ、他の人からの親切一つひとつに感謝し、他の人を思いやるところから「平和」は始まるのではないだろうか。

 そして、唯一の被爆国に生まれた私たち日本人は、自分の目で見て、感じたことを世界に広く発信していく必要があると思う。「平和」は、人任せにするのではなく、一人ひとりの思いや責任ある行動で築きあげていくものだから。

 「平和」についてさらに考えを深めたいときには、また広島を訪れたい。きっと答えの手がかりが何か見つかるだろう。そして、いつか、そう遠くない将来に、核兵器のない世の中が実現し、広島の「平和の灯」の灯が消されることを心から願っている。」
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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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