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已みません

4月から5月にかけての皇室報道の量には驚いたが
6月に入りようやく落ち着いた。

その間気になったことのひとつが、4月30日の「退位礼正殿の儀」での
「国民代表の辞」末尾における安倍首相の大失言。

官邸はその事実を否定しているものの「天皇、皇后両陛下には
末永くお健やかであらせられますことを願っていません」と言ったこと。

文書として公表されたものには、「願って已みません」とあるが、
「あられますことを願って」まで読み進んだところで一瞬口ごもり、
「あらせられますことを願っていません」と発声したとのこと。

「願ってやまない」の「やむ」は「已む」と書くが、これが読めなくて、
国民の意思と反対の意味での発言になったというのが真相のようだ。

まあジョークと軽く流せば良いかも知れないが、長命を誇る
国家リーダーのお粗末さが露呈された場面だ。



そして2つ目は「即位後朝見の儀」で新天皇が述べた「おことば」。

平成2年の明仁上皇誓いの「おことば」においては「皆さんとともに
日本国憲法を守りこれに従って責務を果たす」と国民主権・平和主義尊重の
決意が示されていた。

しかし令和においては「憲法にのっとり」と「遵守」からニュアンスは
一段と軽くなり、日本国憲法への思い入れが消し去られたこと。

また象徴像を継承するとの明言が避けられたことも。

つまり上皇の「おことば」が換骨奪胎され、改憲を目指す勢力に
都合の良い方向へと流されたということだ。



上皇はリベラル、護憲を強く滲ませていたことから安倍首相も
折り合いの悪さを感じていたと言われる。

それだけに改元前から皇太子への報告そして改元後の内奏
などこれまでとは一変した首相の皇室への接近が注目されるところ。

すでに

①天皇が安倍はじめ改憲派に取り込まれるかも知れない
②このところ内奏が増えがちなだけに天皇が政治への興味を
 示し始めるのではないか

など懸念も広がりつつある。

令和において天皇が時の勢力に政治利用されないことを願うばかりだ。



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令和おじさん

「令和」への改元に当たっては「云々」を「でんでん」と
読むような首相から万葉集のレクチャーを受けることに。

それは二世議員が跋扈する政治システムならばこそと言うことか。

その首相の本音は、同名の葬儀屋があるので断念したが
もともと「天翔」にあったとの後日談も聞こえてくる。

その響きは悪くはないが、ともかく菅官房長官が一人
「令和おじさん」としてその名を確立して騒動は収まった。



近頃の世論調査によれば菅の名はポスト安倍として
小泉、岸田に次ぐ3番手に浮上し、さらに官房長官としては
異例の訪米を果たし、一躍次期首相として名乗りをあげた。

その背景には岸田を押してキングメーカーの地位を狙う麻生副総理に
対抗して二階幹事長が後ろ盾になっているようで、果たして2年後に
その結果はどのようになっているのか?

官房長官は官僚ににらみを効かすポストとして恐れられているが、首相候補ではないとの認識が一般的。

実際菅の外見は地味、そして業績はといえば総務相を務め
通信・電波業界に強いと言われる程度で特段ない。

あえて言えば悪評高い「ふるさと納税」を良識派の反対を
押し切って推進したことぐらいだ。



それにしても毎年行われるサミットを見るたびに思うことは
マクロン、メルケル、メイなど知的・高学歴の世界のリーダーと比して
日本の政治家はまず外形的に教育歴が低いこと。

そして実際のところも日本の有力政治家の大半は5教科受験していない、
つまり数学を学んだことのない人達で占められている。

ならば国語が得意かと言えば「云々」のみならず、「未曾有」
を読めなかった人などひどい例は枚挙にいとまない。

それでも国が回っているのは不思議だが、
実のところは近頃の日本は日に日に衰退している。

少子高齢化を前に無策のままに平成の30年間を浪費し
令和になって年金財政の破綻はもはや避けられなくなった。

英国の断末魔を見るたびに他人事とは
思えなくなってくる。



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謝罪

次女が正月スキーで前十字靱帯断裂の重症を負った。

お陰で目下入院しており、さらにリハビリ生活を経て
完全復帰するまで3か月ぐらいかかる見込みだ。

ということで年初来10歳と3歳の孫娘の世話はお父さんの肩に
のしかかり、それを我々ジジババが
アシストする日々を送っている。

ただ怪我は病気と異なるし、スポーツ選手でもないので
選手生命が絶たれることはない点気楽ではある。



そんなおりトップアスリートで弱冠18歳の池江璃花子選手の
白血病が公表された。

とっさに夏目雅子の顔が浮かんだが、今時はその治癒率も
かなり高いと言われているだけに回復を願うばかりだ。

一方桜田五輪相がコメントを求められ、「がっかりしている。
五輪の盛り上がりが下火になることが気になる」との発言を行った。

前段部分では体調をおもんばかる発言もあったようだが、
この部分が切り取られさらにこれまでの大臣としての資質への
疑念も加わって野党から辞任を要求される羽目に陥っている。

早速前言を撤回し謝罪したが、その行動および謝罪の言葉の
軽さには驚くばかりだ。



ともかく「謝罪」は形式も大切だが心のこもり方こそ重要だ。

目下注目される「謝罪」と言えば、韓国の国会議長が慰安婦問題で
天皇に謝罪を求めていること。

この発言に対し逆に日本からこの議長に対し撤回要求と
謝罪を求めており、まさに謝罪合戦の様相を呈している。

太平洋戦争で死亡した日本人が300万人に上ったことを
考えると、天皇の戦犯問題を棚上げしたマッカーサーの判断の
是非にまでさかのぼってしまい、収拾がつかなくなる。

したがって韓国の感情としてそれを蒸し返したくなるのはやむえない
とも思うが、すでに両国間で不可逆的な解決を見ている以上
今さら国際法に反するような行動は慎むべきだ。

それにしても日韓関係は徴用工、慰安婦、レーダー照射と
ますます迷路に入り、大統領、軍、議会と
韓国すべてが反日に結集するのは異様に見える。

その背景として北朝鮮が米国に接近し、朝鮮半島にとって
日本の経済的支援が必須ではなくなりつつある事実と微妙に関係があるのだろう。



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日露平和条約

4K放送の開始を記念してBS4局が合同で日本から
パリまで16000キロの鉄道旅行を4夜連続で特集していた。

なかでも最も興味が湧いたのがウラジオストックから
モスクワまでの9000キロ6泊7日の行程。

このシベリア鉄道は日露戦争を控え物資と兵士の移動を目的に建設された。

撮影された季節は9月末だったのでまだ雪は降っていなかったが
すでに日本でも雪の便りが届く今頃は、バイカル湖周辺の
イルクーツクなどは氷点下60度ぐらいと言ったところだろうか。



ということでシベリアや北方4島を訪れたいとは思うが
実際の日露関係は厳しい状況が続いているだけに、旅など現実的ではない。

任期3年を切った安倍政権は北方領土返還を憲法改正とともに
レガシーとしたいようだ。

憲法改正の実現はほぼ無理という状況だけに、どうしても
北方領土返還に前のめりになる。

そもそも北方4島の領土権についてはさまざまな考え方があるが
4島返還が日本側の最終目的となるのだろう。

ということで1956年の日ソ共同宣言の「ソ連は歯舞群島および
色丹島を平和条約が締結された後に日本に引き渡す」を基礎として
交渉が進められる見込みだ。

しかしこの4島にはそれぞれ数千人規模のロシア人が住みついている。

つまりアリューション列島の先っぽとはいえロシア固有の
領土としての国民的認識が強そうだ。

さらに漁業権も絡んでおり日ソ共同宣言の履行をという
日本の要求に対して簡単に応じるとは考え難い。



安倍政権としては来年7月の衆参同時選挙を視野に入れているだけに
それなりの成果をぶちあげたい。

一方ロシア側としては極東開発に向けて日本のカネを
目当てにしていることは明白。

したがって平和条約交渉においてニンジンをぶら下げているが
対米戦略拠点としても重要である極東の領土を譲るなとあり得ない。

この状況で安倍政権はどのような平和条約交渉の「成果」をぶち挙げ
選挙に臨むつもりなのだろうか。



..


民意

イタリアが財政危機に直面し波乱含みだ。

累積債務残高は(GDP比上限の60%を超え)133%とギリシアに次いで
悪化しているが今般策定された向こう3年の経済財政計画は緊縮とほど遠い。

実際「五つ星運動」などポピュリズム政党が政権を握っただけに
EU離脱をほのめかす中でEUとの軋轢が生じている。

民主主義は「民意」を表す政治形態である以上、
「民意」を掲げて大衆迎合勢力が跋扈することになる。

このわけの分からない「民意」を縛ることができるものはと言えば、
国の憲法でありEU法と言うことになるが、それにしても「民意」
とは良くわからない代物だ。

つまり民主主義とは衆愚政治と紙一重であり決して
手放しで歓迎される政治形態でないということだ。



「民意」が政権党に利用されるイタリアから日本に目を転じると
沖縄の知事選では「民意」の行き場がないままに終わった。

保守系候補も革新系候補もともに普天間の返還を
掲げていたことから真の争点は辺野古問題だったはずだ。

しかし保守系が争点をぼかす戦略に出たことから、
論点のない消化不良の結果に終わった感は否めない。

結局辺野古への移転は「民意」を反映することなく
進められよう。

やはり選挙は「民意」を問う形で行われるべきであり、
その点で沖縄知事選において「民意」は封殺されたと言ってよいだろう。



このように「民意」を問う形にできなかった原因は
どこにあるかと言えば、中央政府の介入だ。

再三自民党の首脳(なぜか小池都知事まで)が選挙区入りをしては
バラマキを約束したように、民主主義を衆愚化させるのはひとえに
中央政府およびそれにまとわりつく利益集団である。

今後も沖縄の自治に中央政府が介入するという
果てしのない対決の構図が存続することになり、「民意」は
行き場のないままに彷徨うことになるりそうだ。


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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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