アクアスキュータム

クリミア戦争は、19世紀半ば、黒海に面した
セヴァストポリの要塞を舞台に演じられた。

南下を図るロシアと、衰退するオスマンとの闘いで、
英仏、更には伊も参戦し、同盟軍の勝利で終わる。



この戦争については、世界史的な意味もさる事ながら、
服飾面において、多くの副産物がもたらされた。

①英国軍司令官カーディガン伯爵は、負傷兵でも着易い
 前あきのセーターを考案。これが「カーディガン」になった。

②英国のラグラン男爵は、簡単に袖付けできるように、
首の付け根まである「ラグラン袖」を編み出した。

③英国軍は、アクアスキュータムが開発した防水コートを着用。
 これを機に、同社は国民的ブランドの仲間入りをした。



アクアスキュータム社の創業は、
クリミア戦争より遡る事12年、

この160年の歴史を誇った英老舗衣料品店が、
今次、破綻に追い込まれた。

かつては、英王室御用達であり、
ダイアナ妃も愛用した名門ブランド。

そのチェック柄は、バーバリー社と競い世界を
二分する勢いを示した事は記憶に新しい。



同社の凋落の始まりは、90年のレナウンによる買収。

日本企業の傘下に入った事は、欧州の消費者心理に
影響を与え、客離れが進んだ。

更にレナウンも経営不振に陥り手放すに至るが、、
その間に、アジアで出遅れた事が致命傷となった。

新たな支援企業を探すというが、一度ならず地に落ちた
ブランドが、その輝きを取り戻す事ができるのか疑問だ。






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プロフィール

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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