W杯の裏側

W杯の予選リーグが終了し、世界203カ国・地域の
トップ16が決まった。

「地の利」とは言え、南米6ヵ国のうち5ヵ国、北中米4ヵ国
のうち3か国が決勝Tに進出しその躍進ぶりが目覚ましい。

一方欧州は13ヵ国のうち6か国、アフリカは5ヵ国のうち
2ヶ国が勝ち残った。

アジア4ヵ国については、0勝3分け9敗でしかも試合内容が
一方的なものが多く、今後出場枠の削減も検討されるのだろう。



地元ブラジルは優勝候補の筆頭で、
スタジアムは熱狂の嵐だ。

しかしその周辺は市民デモや警察のストライキがあり、
軍隊が治安行動を行う異常事態になっているとか。

この背景は、ブラジル経済が中国の資源消費を
頼みに成長してきたが、中国経済の変調と共に
輸出減退、経常収支悪化に直面している故。

高インフレ(6%)で生活が圧迫される中で、大会に向けての
インフラ投資に1兆円超が投じられた事に反発が高まっている。

また成長率は1%程度へと減速し、構造改革が遅れ、資本流失の
危機に直面するなどフラジャイル5(脆弱な5ヵ国)と言われる。

ただ経常収支は黒字を維持していることから、国際金融市場への
インパクトは限定的な事が救いと言えよう。



10月には大統領選が行われるが、仮に政権交代となっても
バラマキ、ポピュリズムから脱し、構造改革が進むことは期待できない。

一方、アルゼンチンも2001年デフォルト時に債権カットに
応じなかった「不服債権者」の権利主張が過日米国司法で
認められ、再度のデフォルトリスクを抱えることとなった。

大会で光輝く南米諸国が「祭りのあと」の影の後始末に
追われる日々は既に始まっているようだ。



プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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