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日本経済はバブルか

2012年末から続く景気の拡大局面はすでに5年近くにおよび、
バブル期を越えて戦後3番目の長さとなる。

とはいえ給与があまり改善しておらず、また経済成長率も1%程度と
生活者目線から言えばその実感は乏しい。

また有効求人倍率も1.5倍に達して人手不足が言われるし、
経済指標的には景気好調と言うことになるのだろう。

一方金融資産市場についても日銀の年間900億円のREITの
購入を追い風に、不動産市場はすでにバブル状態と言われる。

さらに株価も2万円水準にとどまっているものの日銀の年間6兆円に及ぶ
ETF購入で実力比2~3千円ほど高くなっているともいわれる。

すべては黒田日銀の4年半にわたる緩和政策の結果ではあるが、
その効果はこのところ息切れする一方で、副作用が目立つばかりで
今後はそのつけを払うことになるのだろうか。



黒田日銀が「2年で2%」を旗印に建前はデフレ脱却、本音は円安政策を
進めて株高と円安の期待感を煽ってきたが、そもそも2年で2%などを裏付ける
学問的根拠など存在しなかったようで、所詮「エイヤー」だったのか。

ただ黒田日銀発足が安倍首相就任半年を経た段階で、すでに20円の円安、
そして4千円ほど株高状態だったことを奇貨としたということか。

「期待をあおれば何とかなる」「やっちゃえ」との雰囲気が当時の
日銀を強く支配していたとの、関係者の本音が今頃流れてくる。

かつて太平洋戦争もそしてその流れの中で強行されたインパール作戦も
結局責任者の顔が見えないままで惨敗した。

それと同様にこの量的緩和策の責任が将来問われることに
なったなら、黒田総裁や官邸エコノミストなどの名前が出るにしても、
結局誰も責任を取ることはないだろう。



目下の金融政策は(その量的な規模が大きいだけに)ある程度の効果を
示しているが、マイナス金利の世界に足を踏み入れるなど経済をいびつにし、
また株価や不動産の価格形成をゆがめている。

そしてこれまで行ってきた空前のETF、REITそして長期国債の大量購入から、
一転してその購入量を減らす、やめる、さらに売るというステップを踏むことになる
出口戦略を誰が指揮し、また日本経済に激震を与えることなく実施できるのだろうか。

2019年の日本経済は、大盤振る舞いに終始した経済対策の息切れ、さらに五輪前の
インフラ投資の一服、そしてこれまで2度も先延ばしされた消費増税の3度目のトライと、
いよいよバブル崩壊を前に正念場を迎える。

その時(すでに辞任している可能性の高い)安倍首相そして黒田総裁は
いかなる言い分けをするのだろうか?



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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