マチネの終わりに

丁度1年前に刊行された平野啓一郎の
「マチネの終わりに」を読んだ。

毎日新聞の連載小説だったそうだが、久方ぶりに
大人の恋愛小説を堪能することができた。

38才のギターリストと40才のユーゴスラビアと日本人の
ハーフの美人で理知的な女性ジャーナリストの純愛。

通奏低音としてギター曲、たとえばアランフェス協奏曲など
が流れ、また演奏家の苦しみそして技法などマニアックな内容が
描かれるなど、音楽ファンには楽しみが倍加しそう。

恋愛小説にはお決まりの恋路を邪魔する卑劣で鈍感な女が登場し、
筆者は怒り心頭に達しその女を呪いつつ一気に読了してしまった。



平野啓一郎は大学時代に「日蝕」でデビューし芥川賞を受賞
したが、今や42歳。

これまで取っ付きにくい作家との印象が強かったが、
家族3人を抱えてちょっと読みやすい、つまり売れる本へと
舵を切ったと言われるのも頷ける。

イラク戦争、リーマンショック、東日本大震災を下敷きに、
パリ、ニューヨーク、東京、長崎へと舞台は展開する。

構成力も秀逸で、今回は本屋大賞は逃したが、
渡辺淳一文学賞を受賞したのは当然。

たまには恋愛ものをと思う方には是非ともお勧めしておきます。



最終章に入り残る頁が減って行くに従い、その顛末がどうなるか
はらはらしながら読み進んでしまった。

そして最後のシーンはマチネの終わったセントラルパーク。

二人がどうなるかはここでは明かせないが、
お陰で余韻を楽しんでいるところ。

今回の小説から学んだ恋愛のイロハと言えば、
PC,携帯のメールに頼らずに、重要なことは面と向かって話すこと。

もしこんな素敵な女性に出会ったら、ぜひその教訓を生かしたいと思う。



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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