マロニエ

ゴールデンウィークが終わるといよいよ初夏。

信州の山々はこれから新緑が映える時期を迎えるが、
まさに「春過ぎて夏来にけらし」の季節が到来する。

梅丘の街を歩いていてピンクの花をつけたマロニエの木を
二本見つけたが、パリの5月を思い出させてくれる。



フランスの大統領選が終わり予想通りとはいえ日本そして世界の
メディアは仏の知識人へのインタビューを含め様々な論説記事を載せていた。

最も印象に残ったのはFTのヨーロッパエディターが「未完の勝利」
と題した記事。

ちょっと大げさのような気もするが昨年のブレクジットで不本意な結果
となった英国人はこのように考えるのか。

つまり、仏国民がグローバル主義や国のアイデンテティについての
考え方の小異を捨て、開放性や寛大さそして国際主義において
団結して今回の結果をもたらしたと称賛している。

また今回の選挙は1789年以降の仏の歴史の中で、「前進」と「反動」
を巡る壮大な闘いの一つとして語り継がれるだろう、とこれまた大げさな表現が。

さらにマクロンの勝利は、「ドレフュス事件」でドレフュス大尉が
苦労の末に反ユダヤ主義に打ち勝ち、正義の勝利を得たことを
思い起こさせるとも書いている。

今回の選挙が後世こんなに大きな歴史的事件と振り返られる
のかよく分からない筆者としては少し困惑してしまうのだが。



どちらにしても欧州そして世界が安堵した結果になったことだけは
確かだ。

実際4月24日の第1回投票で親EUのマクロンが決戦に残り
勝利が見えて以来金融市場はすでに2週間にわたりお祭り
状態が続いている。

とはいえ国内的には失業率が2桁台の仏の経済再生は喫緊の課題であり、
また対外的には「マルチスピード式」の発展を模索しているEUについて
先行組と弱小組の2極化への対応が図られることになる。

またユーロ統合推進派としてのマクロン大統領が、今後ユーロ圏の
議会創設と共通予算と言った問題をどのように現実化させるのかも
注目されるところだ。

昨年6月のブレクジットに始まったポピュリズムが蔓延する悪夢の1年が
過ぎ去った今、EUは明るい未来に向けて前進できるのだろうか。

このところ下落傾向を辿つてきた通貨ユーロが中期的に上昇トレンドに
戻るか否かは、EU統合への足取り次第となるだろう。

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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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