F.サガン

今月のフランスゼミのテーマはフランソワーズ・サガンの
「ブラームスはお好き(Aimez vous Brahms?)」。

この作品は1954年にサガンが19歳で「悲しみよこんにちは」で
デビューして5年、第5作として書いた作品。

映画の脚本のようだと言われるように、この作品もまた
ハリウッド映画となりヒットして早々と億万長者に。

とはいえ交通事故で使われた痛み止めが忘れられなかったとも言われるが
麻薬に溺れるようになっては事件にまきこまれ晩年無一文となって69歳で死去。

晩年はともかく、若いころは時代を先取りする輝く女性として
日本でも若い女性の人気の的だったのも当然か。



この短編小説では39歳のヒロインが24歳の青年と恋に落ちるが
サル・プレイエル劇場でのブラームスのコンサートへ電話で誘う話だ。

これを切っ掛けに二人は急接近するが、年の差の付き合いについて
周囲とくに同世代の女性たちの反応は冷ややかで、結局別れることになる。

映画ではイングリッド・バーグマンとアンソニー・パーキンスが
共演したと言うが、TUTAYAにあれば見るのも悪くなさそうだ。



ところでこの作品の訳者は朝吹登水子さん。

かなり誤訳があるとゼミの先生が指摘していたが
まあそれはご愛敬。

またゼミにいる三井物産フランス法人で17年も働いていた人の
話によれば、朝吹家は三井家の重鎮で特別の存在だったとか。

ちなみに朝吹さんのお兄さんの三吉氏は慶応の仏文学者で
そのお孫さんが「きことわ」で5年ほど前に芥川賞を受賞した朝吹真理子氏。

一方朝吹さんの娘の由紀子さんは母・登水子さんと同じくサガンの翻訳者で
その夫の牛場暁夫さんもまた慶応の仏文の先生。

ということで朝吹登水子さんは三井と慶応と仏文学が交差するところに
いた人だったということだ。

もしそのあたりにご興味のある方には朝吹さんの半自伝的小説
「愛の向こう側」をお勧めしておきます。


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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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