米国債

1月10日ブルームバーグは、中国が外貨準備の運用について
米国債への投資を減額もしくは停止することを検討しているとのニュースを伝えた。

これは米国債および株価の暴落につながるとの連想から
米国債の長期金利が2.6%へと急上昇した。

翌日中国政府はその報道は事実無根だとしたことで
金融市場は一服したが、米国の財政赤字も中国次第との
思いを強くさせられたのである。

同時にこのような情景に既視感を覚えたが、それは20年前に
橋本龍太郎首相(当時)が「米国債を売りたい」と発言し
物議をかもしたことである。

当時の日本は今の中国のように米国に対する影響力を
保持していたのだと懐かしく思ったのである。



ところで今年の金融市場のテーマは世界の中銀がどのように
非伝統的金融政策を脱して正常化を進めるかだ。

このような状況で米国の債券市場は注目を集めているが、
2月からパウエルFRB新議長が登場するだけに金融政策の
大きな変化の可能性を否定出来ない。

ECBも同様に出口戦略へと舵を切っていることから、これまで出口戦略を否定してきた
不動の黒田日銀に対する関心は国内外において高まるばかり。

先日は日銀が超長期債の買いオペを見送ったことから
一気に円高となったように、今後日銀の立ち居振る舞いが
世界の耳目を集めることになるだろう。



その日銀では黒田総裁の任期が来る4月に満了となり
その後任人事が注目されている。

すでに5年にわたった量的緩和策の壮大な社会実験は奏効せず、
金利を下げればさげるほど金融機関の貸し出し意欲を減退させて経済は減速する。

つまり「リバーサルレート」と言う金融緩和策がマイナス効果を
生み出すとの現象である。

それではどうするかと言えば黒田氏の早期退陣であり
仮に続投をしても任期途中で交代するというシナリオだ。

どちらにしても過去5年の円安・株高を狙った異次元緩和の
政策の破たんは明らかで、白川時代への回帰そして金利上昇に至るのではないか。

2018年は日米中銀ともにトップが変わるだけに、両国の
金融政策変更には要注意するにしくはなしだ。



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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