貿易戦争

米国が通商拡大法232条に基づき中国など対象国に対し
鉄鋼、アルミにそれぞれ25%、10%の高率関税をかけた。

さらに通商法301条に基づき知的財産に関する1300品目に
ついても報復課税を行う見込みとなっている。

これに対して中国は対抗措置として報復関税を課す
ことを打ち出しており、いよいよ米中は貿易摩擦から貿易戦争へ。

現状米中間ではこれを回避する対話が水面下で行われて
いるようでもあり、またトランプの得意のブラフとの見方もあるが
実際のところ軟着陸は難しいのではないか。



もともと中国の石油、航空、金融など基幹産業はゾンビと言われ
る国有企業が補助金を受けては生き延びて過剰生産を続けてきた。

現状国内経済が減速し、これらの生産財の国内消費は不可能と
なっており、海外での消費にドライブをかけている状況だ。

したがって一帯一路は格好の受け皿であり、くわえて米国へも大量の
過剰生産物が流れており、米国において(トランプのいうところの)「世界史上で
最大の赤字」を産み、米国の企業を直撃しているのだ。

このような報復関税の応酬が進むとそれぞれの輸入財の価格上昇に伴い
経済の減速から逃れられなくなり、貿易・世界経済の縮小、景気後退
がもたらされることになる。



このような貿易戦争の影響は直接間接に日本に強く及ぶ見込みだ。

すでに日本では貿易戦争への懸念と円高の影響を受けて雇用市場も
変調を来し、景況感の急速な悪化が顕著となってきた。

それでは日本は景気後退に備えて打つべき手があるか?と言えば
財政政策はすでに累積赤字が高い状況でその出動は無理。

また金融政策もすでに緩和はこれまで一杯一杯で、もはや円高を抑えるべく
口先介入しかないのが実情だ。

ということで米国のジャパンパッシングを翻意させるべく4月17日の日米首脳会談に
活路を求めているが、近頃の米国のスタンスは昨年来の晋三・ドナルドの
蜜月関係などまるでなかったかの様子。

「外交」とは手を握り・見つめあうという恋人関係の延長線上にある
わけはないということだ。


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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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