劉鶴

「米国第一」「保護主義」の道を突っ走る米・トランプ政権に対し、
昨年のダボス会議以来自由貿易の旗頭となったのが中国の
習近平国家主席だ。

昨日は海南省の国際経済会議「ボアオ・アジアフォーラム」で金融業などの
市場開放を柱とする重要施策を公表。

さらに米中貿易の不均衡について、「中国は貿易黒字の追求を目標としない」
「知的財産権侵害を取り締まる」など「市場開放」と「黒字幅削減」を打ち出して
トランプ政権への歩み寄りを示した。



ホワイトハウスは重要閣僚のリシャッフルが進みいまや対中強硬派で
固められたが、一方の中国サイドは3月の全人代で国家副主席となった
王岐山とハーバード卒である劉鶴が国務院副総理に昇格して舵取りをする。

この劉鶴副総理は習近平とは10代の頃からの友人と言われ、中国共産党内では
経済アドバイザーとして活躍し、過去40年にわたり中国の成長政策を
担ってきた人。

目下は投資と輸出重視の経済から、緩やかではあるが持続可能な消費中心の
成長へと転換しようとする政策の中心人物ともいわれている要人中の要人だ。

したがって今後の米中関係の行方を左右する人物であり、2月にも
ワシントンを訪問し、トランプ米大統領が凍結していた両国の通商協議再開の
お膳立てをすると期待されていた。

ただこの時はトランプ政権が中国を標的にした鉄鋼・アルミニウムの
輸入制限措置を発表したタイミングに当たった。

つまりこの日を境に米政府が対中制裁の追加関税品目500億ドル相当の公表、
中国側の報復措置、それに応じてトランプ氏が追加関税対象を1000億ドルまで
拡大する意向を示すなど、対立はエスカレートするばかり。

したがって海南島での習主席の開放政策についての演説は
効果的だった。

今後の中国の対米経済政策が劉鶴副首相に主導されることは
明らかであり、今後米中対話の進展が注目されるところだ。



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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