G7とSCO

週末に行われた主要7カ国(G7)首脳会議は
トランプ米大統領に翻弄される形で終了した。

トランプ大統領はG7を「気が散る」と言いつつ途中で切り上げ、
米朝首脳会談が行われるシンガポールに向かった。

挙句に貿易の自由と公平を目指す方針を掲げる首脳宣言の
受け入れを拒否するちゃぶ台返しを行った。

それでなくともG7(当初はG5)が発足して45年が経ち
その使命の終わりを感じさせるものだった。

これらの国々の経済規模は80年代には8割に達していたが、
今や5割を切っている。

さらに人口も1割程度に止まり結束力も失ってはもはや
政治ショー以上のものではなくなったというところだろうか。



一方同期間に青島で開催されたのが上海政治機構(SCO)。

中国を中心にロシア、中央アジア諸国にインド、パキスタンも加えた
8か国で構成され、さらにオブザーバーとしてイランのロウハ二大統領も参加。

この会合の役割について習近平は、「地域の安全を守り、共同発展を促進し、
グローバル統治を改善する重要な力だ」と強調しており、中ロが周辺国を
取り込む形で米国に対抗し、影響力を広げる意図を鮮明にしている。

これら加盟国の総人口は30億人を超え、くわえてエネルギー資源の豊富な国が
多いことさらに半数の4カ国が核兵器を保有する点も特徴と言えるだろう。



実際国際政治への関与については、北朝鮮問題について
協調姿勢を見せる中ロは金正恩の後ろ盾として動くだろう。

また米国が離脱を表明したイラン核合意でも、イランとの経済連携などに
意欲を示して米国をけん制している。

一方、経済分野においてSCOは加盟国による自由貿易圏を目指しており、
2国間交渉を重視するトランプ米政権と異なる立場だ。

また中国が経済圏構想「一帯一路」の発展を前面に
近隣諸国との緊密化を図っているだけに、G7よりもSCOの
協調体制が世界の政治・経済への影響力を高めて行きそうだ。

ともかくG7の形骸化が進む一方でSCOの台頭が注目される
週末となった。




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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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