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トランプ台風

米中間選挙を11月に控えいよいよトランプ砲が炸裂。

とくに貿易不均衡是正に向けての発言は全方位にわたり
鳴り止む気配はない。

EUとの貿易交渉が前向きに進むかと思いきや一気に
緊張感を高めている。

さらに9月下旬に予定されるFFR(日米通商協議)を前に
「新しい合意がなければ日本は大変な問題になる」などと脅迫発言。

そして肝心要の中国に対しては第1、2段で500憶ドルの高率関税を
発動済みで、さらに第3弾の2000憶ドルを準備中。

続いて第4弾として2670憶ドルに対して追加制裁を講じる
準備があると発表した。

つまり中国はじめ世界の貿易のすべてに対して高率関税を課す
見込みで、いよいよ米国は低関税を基本とした貿易自由化を
葬り去ろうとしていると言えよう。



第二次世界大戦後、世界はGATTやWTOを通じて低関税が
志向され、これを前提に国際分業体制が構築されてきた。

その代表例がアップルで、広東省の東莞で台湾企業が
アップルの液晶など部品を現地の労働力を活用して生産し
製品を米国へ輸出していた。

したがって例外なく高率関税をかけるとのトランプ発言に対し、
アップルは抗議声明を出したが、トランプ大統領は米国への
生産移転を主張するばかりで受け入れる見込みはほぼゼロだ。

つまりこれまでのサプライチエーンは分断され
ビジネスモデルは破たんすることになる。



一方米国内に目を転じれば25%近い関税により
インフレの高進がもたらされる恐れが高まった。

この増税がもたらすインフレ率の高まりは、需要増大によりもたらされる
デイマンドプル型の良いインフレではなく、悪いインフレつまりコスト上昇
によりもたらされるものである。

インフレは本来金融引き締めで対応し経済を冷やすことで
乗り越えられる。

しかし今回のような悪いインフレの場合は実際の需要が伴わない
結果金融引き締め策はただただ経済を悪化させることになる。

つまり目下の米国経済はGDP(4%台)が失業率(3.9%)を上回るという
100年来余り見ることのなかった良い状態にあるものの、一気に奈落に
落ちる危険が高まることになる。

中間選挙を前にトランプ台風はどんな被害を米国そして世界経済に
巻き散らかすのだろうか。


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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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