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洛陽

現代中国の代表的な都市と言えば北京と上海だ。

一方古代中国はと言えば、長安(西安)そして黄河中流に位置する
河南省の洛陽だろう。

洛陽は戦略の要衝として古代史に再三登場する後漢や隋の首都だ。

書籍が良く売れることを三国時代の故事では「洛陽の紙価を高める」と
言うが、これはまさに洛陽が当時の文化の中心であったことを
示していると言えよう。

同時に紙が貴重品でありすでに普及していたことも見えてくる。



このところ紀元前4世紀の洛陽を舞台に秦の恵王を描く
中国ドラマを毎日見ている。

さすが2400年前の古代中国の社会は現代と大きくかけ離れており、
再発見や新発見をしては驚くことがしばしばである。

そのひとつが紙が存在しなかった事だ。

後漢書には105年に蔡倫が皇帝に献上したと記されていることから、
紀元前後に紙が発明されたと推測できる。

したがって当時の文書は竹簡であり、それを巻くとかさ高くなり
公式文書などの保存に苦慮するシーンがドラマでも再三登場するのである。

とはいえ四書五経などの竹簡への書写で主人公が生活費を稼ぐ
シーンが出てくるなど人々の読書、教養への欲求も根強いものがあった。

この中国の発明品はパピルスや羊皮紙が使われていたトルコ、
エジプトさらに西欧へと時間をかけて伝わることになる。



紙は文字とともに文明の発達を支えた。

しかし19世紀以降科学文明が異様に発達した今、
ペーパーレス社会の到来が現実化してきた。

実際ネットの保存技術をもってすれば、かさばるハードコピーを
取ることなどは極めて面倒くさい作業となってしまったし、新聞も
ネット配信に駆逐されそうになっているのも頷ける。

今後の紙の運命は茶事に使う懐紙や書画の用具などの工芸品
またトイレットペーパーなど日用品に限定されることになるのだろうか。



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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