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大往生

平均寿命男性81歳女性87歳という超高齢化社会が到来し
様々な老人問題が発生しているが、この間老人の生きざまに
ついてのドキュメンタリー番組を2本見た。

その一本は「大往生」と題し、訪問診療に心血を注ぐ
小堀鴎一郎医師(80)の目を通した寝たきり老人の実情。

この人は森鴎外の孫で我が家から遠くないところに住んでおられ、
天皇皇后両陛下が訪れたりすることからなんとなく知っていた。

この先生は東大病院で長く外科医を務め、その後病院長を経て
67歳から埼玉県で訪問診療をする自ら生きがいを持つ老人でもある。

ともかく自宅で死にたい多くの人の対応に医師は大変だが、
何よりほとんどのケースが老老介護であり一家がパンクしそうな
状態であることこそ大きな社会問題だ。



そして2本目は「老いてなお花となる」と題した
俳優・織本順吉の記録。

90歳および92歳時の2本の記録を立て続けに見たが、
急速に老いて行くことにいら立つこの俳優が痛々しい。

そして何よりもその老いてゆく姿を放送作家の娘が記録し、
それを世の中にさらけ出すことに驚いたのである。

この人はセリフの覚えが良いことで重宝されこれまで2千本にも
出演してきたが、誰もが顔を見ればわかる俳優だ。

ところが90歳でセリフが頭に入らなくなり、そこで仕事から離れた
もののいまだ現役復帰にこだわり続けている。

とはいえもはや歩くのもおぼつかず85歳の妻と
自宅での二人暮らしは限界というところだ。



小堀氏そして織本氏を通じて見た高齢社会の実情は
身につまされた。

いかに老いを生きそして最晩年を迎えるかと言う個人の尊厳の問題と、
高齢者に対応する社会インフラの欠陥など様々な問題が提起
されていたが、正解を見出すことは難しそうだ。

80歳を過ぎても健康で社会参加できる人は素晴らしいが、
同時に90歳を過ぎてピンシャンしているなどほぼ例外と言えよう。

やはり平均寿命辺りが元気な老人の限界と言うことだろうか。



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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