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再びの金融緩和

EUの首脳人事が決まった。

ECB総裁にはラガルドIMF専務理事そして欧州委員会の
次期委員長には独のフォンデアライエン国防相と2人の
女性がEUの舵取りをすることになった。

独仏が枢要ポストを分け合うのはいつもの通りで、8年前に
仏のストロスカーンIMF理事の不祥事でお鉢が回ってきた伊のドラギECB総裁が
例外だったと言うところか。

またタカ派であるバイトマン独連銀総裁ではなくラガルド氏が
就任することで今後金融緩和が推し進められることになるだろう。



欧州同様米国も緩和スタンスを強めており世界は再び
金融緩和の流れを強めることになりそうだ。

世界で唯一金融正常化の道を辿っていた米国においても、
トランプ大統領の緩和催促ツイートは一段と熱を帯びている。

すでに市場は7月末のFOMCで50BPもの大幅引き下げを
含め年内3度の利下げを読んでいる。

この結果10年国債の金利は昨年秋の3.2%台から何と
1.94%まで下落しているが、さすがに行き過ぎではないか?

特に昨夜発表された雇用統計に見られる通り米国経済の先行きは
それほど暗くなく、また中国との貿易交渉も再開する見込みでもあり
「予防的な」利下げの必然性が少し減少しているのではないか。



このように世界が再び金融緩和を推し進める中で
日銀はマイナス金利の深堀に限界がある。

したがって円高の圧力がかかるのが懸念されているが昨秋の114円から
目下108円程度と、印象としては円高の進み方が遅い。

この理由はと言えば、日本の経済構造特に為替需給の
変化が起きているのではないか。

ひとつには原油価格が下方硬直的で為替需給が緩まないこと。

そして2つ目には341兆円にのぼる対外資産(負債)残高の
内容の変化だ。

実際直接投資は拡大しているものの証券投資は減少傾向にあり、
本邦への利益回金つまりレパトリによる円買いが細っていると見られることだ。

したがって日銀が世界的な金融緩和の潮流に乗れないとしても、
案外円高は進まないとの推論が成り立つのである。



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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