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通貨安戦争

米中覇権争いは貿易戦争から通貨安戦争へと拡大した。

これまで両国間では貿易不均衡是正とハイテクの主導権を巡り
激しい交渉が行われてきたが米国が求める回答を中国側から
引き出すことはできていない。

その状況を打破すべく対中輸入関税が連発され、今般は
第4弾として3000憶ドルに追加関税がかけられることになったが
その効果は不明だ。

理論的には中国にとり関税が10%かけられた場合の対処としては
原価を下げるか、それとも通貨安で価格を下げるかで対応が可能となる。

まさにそれを地で行くように人民元は急速に下落して1ドル=7元を突破
していることから、トランプ大統領はいよいよ中国政府・人民銀行に対し
頭に来たということなのだろう。



中国が「為替操作国」に指定されるのはクリントン政権以来25年ぶり。

とはいえ当時米国の対中赤字は300憶ドル程度にとどまり、もっぱら
ターゲットは日本でそのついでと言った感じなのでさしたる参考にはならない。

当面日本時間10時15分に発表される人民元の「基準値」を巡って
中国政府の意向を探ることになり、その時間帯の円相場はこれまでと異なり
乱高下することになりそうだ。

実際6日6.9225、7日6.9683、8日6.9996とかろうじて
7を割り込んでおり、一応中国政府は通貨安への誘導を行っていない
ことを立証した形となっているのだが・・・



これまでの米中交渉において米国は関税カードはほぼ
切りつくしたので、これからは通貨を切り札とする見通しだ。

米政府としてはとりあえず2000年以来の介入をちらつかせながら、
ドル安誘導を図ることになるに違いないし、中国は米国債の売却を
匂わせるのだろう。

すでにトランプ大統領は株価下支えとドル安誘導のために
パウエルFRB議長に対し年内0.75~1%の利下げを求めている。

それに対しイエレン、バーナンキ、グリーンスパン、ボルカーの
歴代議長が一丸となって中銀の独立性の重要性について主張しつつ
パウエル議長にエールを送っている。

果たしてパウエル議長はそれらを支えにどこまで
大統領の圧力に対抗できるだろうか。



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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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