FC2ブログ

外為法改正

戦後の世界経済は国際協調を志向し、投資・貿易の自由化を求めて
IMF・世銀・GATTを主軸に平和と経済発展を図ってきた。

この過程で日本は戦後の復興を遂げ、1964年にIMF14条国から
8条国となり庇護対象国から先進国の仲間入りに成功した。

さらに1980年には従来原則禁止とされてきた外為法
(外国為替及び外国貿易法)が改正され原則自由、一部届け出制へと大幅に衣替えをしたのである。

お陰で日本は貿易のみならず活発な金融取引を背景に
経済成長を遂げて世界第3位の経済規模を達成するまでになった。



ところがここに来て世界の自由貿易主義は曲がり角にきた。

もちろんその原因として巨大化する中国があり、そしてそれを懸念する
トランプ大統領の保護貿易主義が加速化したことである。

すでに米欧は中国の企業買収そして技術流出を懸念して対中企業防衛
の施策を打ち出している。

その潮流の中で米欧と比べ無防備と見える日本はこれらの国々から圧力を
受け、ここにきて外為法の改正が内閣決議され国会審議を経て来春から
施行される見込みとなった。

その骨子は対日投資について一企業の10%以上とされてきた
大型投資の届け出対象を1%以上とすることである。

つまりAIやITなど国家の中枢を担う産業の防衛を図ることを目的とする。

ただ外国の投資運用会社による純粋な投資については
その縛りはかからないとしている。



一時代前の金融市場が牧歌的であった頃、つまり外国からの
資本流入が限られていた頃は日本の企業の株式は機関投資家など
安定株主による相互持合いで安定的な経営が行われてきた。

この閉鎖性は徐々に開放され今日に至ったが、それだけに
外国投資家次第で経営が安定を失うことになりつつあったのは明らか。

中国の買収工作も脅威ならアクティビスト(もの言う株主)の
存在も鬱陶しい。

今回の改正により、今後日本は再び海外の投資家への門戸を閉じる
傾向を強め対日投資が萎縮して行くことになりそうだ。

と言うことで米国何よりもトランプ大統領の影響力の大きさを感じさせるが
この結果外人の投資比率が高まっている日本の株価や債券が暴落する可能性が高まるのではないか。



.

スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR