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春の宵

「春はあけぼの、秋は夕暮」と清少納言が言い切り、
日本人の春秋の美意識が定着した。

その後、後鳥羽院は、古今和歌集で以下に詠み、
春の夕暮れも捨て難い、と異議を唱えた。

「見渡せば山もとかすむ水無瀬川
 夕べは秋となに思ひけむ 」

訳)
見渡すと,山の麓が霞み,水無瀬川の眺めは素晴らしい.
夕暮れは秋に限ると何故思ったのだろうか。




季節の好みは人それぞれ。

北宋の詩人・蘇軾が七言絶句「春夜」において、
その静かな情趣を詠じる。                      

「春宵一刻直千金      
               
 花有清香月有陰      
               
 歌管楼臺聲細細      
               
 鞦韆院落夜沈沈」     

訳)
春宵(しゅんしょう)は 千金もの値打ちがある。
花には清らかな香りが漂い、月は朧にかすむ。

賑やかだった歌・楽器も、今は微かに聞こえる。
夜は静かに更けていく。




「春色人を悩まして眠り得ず」  王安石

古より、春の夜は、外の風景が気になり
おちおち寝ていられないものである。

「春宵の此一刻を惜むべし」  虚子




PS.

「砧公園」

1万本以上の樹木があり、野鳥が生息する。

春たけなわの今、新緑のグラデーションは眩しく
種々に彩色された花とのコントラストが映える。



(新緑)


(八重桜)


(世田谷美術館横のハナミズキ)


(シャガ:アヤメ科アヤメ属)


(群生するシャガ:準絶滅危惧種)







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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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