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直感と民意

ジョージ・ソロスは「市場はいつも間違っている」と言って
いたが、時に当たっている場合もあるだけに厄介だ。

目下はコロナで経済活動が通常の15%程度減速しているものの
金融政策および財政政策のフル稼働で、金融資産は軒並み好調で
その代表である米株価は26000ドル台と高水準を維持。

一方で好況期には不冴えが常識的であるはずの金価格も
10年来の高値とまさに金余り状態の金融相場の様相だ。

つまりこれ以上の価格押上げ材料は乏しいようにも見えるが
大統領選を控えて更なる上昇との見方も否定できない。



米大統領選まですでに4か月を切ったが、「直感」で勝負する
(つまり思考力が乏しい)トランプがコロナ対策と人種問題で
「民意」を読み間違え続けて支持を失っている。

名門ペンシルバニア大学イートン校には相応しくない
ワルだったと伝えられているトランプ。

それだけに替え玉受験についての身内の告発などさもありなんで、
バイデンとの10ポイント差を果たして詰め切れるのか。

国際協調路線から完全に距離を置いて孤立化を深める中で
果たして中国、ロシアからの支援を受けて選挙を乗り切ること
など可能なのか?



マスク無しのトランプに対し黒マスクのバイデンはと言えば、
78歳でたぶん当選しても一期が精いっぱいか。

そんな状況だけに副大統領候補選びがより重要性を増す。

当然「黒人」の「女性」が本命視されているが、ライス元国連大使
か上院議員のタミー・ダックワースとカマラ・ハリスあたりか。

誰がなるのかは次々期大統領候補の可能性が高まるだけに
8月17日の民主党大会を前にして注目度も高まるし、それが
バイデンの当選を決定づけるのではないか。

目下のところ「経済のトランプ」に対しウオール街の人気が乏しい
バイデンの当選可能性の拡大は経済を下押しするかも知れない。

とはいえ非常識なトランプが1期で終わるとすれば、それは
米国の安定化に資することは間違いないし、当然の成り行き
として金融資産の上昇そして米ドル高につながるのではないか。


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エーゲ海2

紀元前2千年紀に栄えたエーゲ海文明は「紀元前1200年の
カタストロフ」で幕を閉じ「暗黒時代」が500年続くことになる。

このカタストロフはかつて火山爆発およびそれに伴う
気候変動などを原因とするとの見方もあった。

ただ最近は同じ古代ギリシア人の流れを汲むドーリア人の
襲来によりミケーネ文明が崩壊したとの仮説が定説となった。

この時代はオリエントにおいても鉄器文明を誇った
ヒッタイトが滅ぶなど大きな地殻変動が起きていた。

その影響で紅海あたりにいたフェニキア人が移動して
地中海に進出するなど、エーゲ海にもその影響が及んでいたと
見るべきだろう。



どちらにしても当時のエーゲ海のことは19世紀までほとんど
不明で、20世紀から現代にかけて急速に研究が進んだ。

その皮切りはドイツの実業家シュリーマンでトロイの遺跡や
ミケーネの遺跡を発見してギリシア神話がホメロスの創作話
でないことを実証したのは僅か150年前のこと。

またエヴァンスがクノッソス宮殿を発掘し、線文字A,Bを
解読したのも僅か80年前のことなのである。

したがってまだまだ分からないことが多いのは当然で、
「暗黒時代」の原因もそしてその間何が起きていたかも
早晩科学が明らかにしてくれるのではないか。



紀元前1千年紀の前半から後半まで、つまりカルタゴがローマに
滅ばされるまで地中海を席巻したのはフェニキア人だ。

イオニア人のアテネが登場するのは前7世紀ごろから。
それ以前は小さく未熟な王国だったようで、ドーリア人も
無視していたとみられる。

それ以降のアテネの繁栄そして欧州発展への貢献は
今さら述べるまでもないだろう。

その後エーゲ海はアテネがアケメネス朝ペルシャそしてビザンツや
ベネチアがオスマン帝国と対峙する
など東西対決の舞台であり続けた。

エーゲ海の歴史はレパントの海戦で終わったとの見方もあるが
クレタ島にNATOの基地があるように現代においても
国際政治上の重要地域である。




エーゲ海1

エーゲ海はバルカン半島とアナトリア半島に
囲まれた海域で、2500の島が浮かんでいる。

クレタ文明発祥のクレタ島、デロス同盟が結ばれたデロス島、
騎士団がいたロードス島、そして風光明媚なミコノス島や
サントリー二島など。

数えだせば切りがないが、どれも碧い海、青い空、
白い家のコントラストが素晴らしいところだ。

何よりも芸術、宗教、学問など様々な分野において
ヨーロッパ文明発祥の地である。

海上交通により東西交易が栄え欧州の発展を支えた。



エーゲ海の歴史は紀元前2000年以上前に遡れるようだが、
青銅器文明がオリエントの影響を受けつつ発生、発展した。

考古学的には前1800年ごろから前1500年ごろにかけて
クレタ文明が栄えた。

続いて前1500年ごろから前1200年ごろにかけて
ペロポネソス半島でミケーネ文明が起こったが、総称して
エーゲ海文明と言われる。

文献的には紀元前8世紀にホメ―ロスが「イリアス」と
「オデッセイア」に口承されてきた神話をまとめたが、
この物語は前15世紀ごろから伝承されてきた。

神話は人間が集団を形成する上で必要とされるのは
世界中どこでも同じ。

集団は共通の神や価値観を保有することで秩序立てられるが、
欧州の共同体意識の源にギリシャ神話があると言えよう。



クレタ島には城壁を持たないクノッソス宮殿があった。

したがってその海洋文明は自由かつ開放的であったとされる。

この点で城壁に囲まれたミケーネ文明と性格が大きく異なる。

神話では主神ゼウスが白い牡牛に変身してフェニキア・
テュロスの王女・エウロペを誘拐してこの宮殿に連れ帰り
3人の子供が生まれる。

この王女の名前こそがヨーロッパの起源とされるように
クレタ島に栄えた文明が欧州の曙ということである。


河西回廊

古い話だが1980年代前半から後半にかけ、NHKは
「シルクロード -絲綢之路(しちゅうのみち)」を放送した。

この地に初めてカメラが入ると言うことで注目を集めたが
超多忙に働いていた時代のことで、ほとんど見ることができなかった。

それから一度再放送を少し見たが、映像が悪くなっており、
また関連本で写真を見たりしたものの
不完全燃焼のままとなっていた。

ところが最近NHKが4Kで「シルクロードー美の回廊」を
2夜連続で放送していてそれを見る機会を得た。

四大石窟の仏像や敦煌・莫高窟の壁画の美しさそして
ヤルダンなどこの地域独特の風景を大いに楽しんだのは言うまでもない。



河西回廊は黄河の西に位置し長安から西域に向かう
交通の要衝にあたり、北は天山山脈南は祁連山脈に挟まれている。

南北数十キロ、東西1000キロにわたる回廊に
なっており、武威、張掖、酒泉、敦煌とステップの都市群を
繋ぎ果てはローマにつながる。

この地域は西部大開発により一段と乾燥化が進んでいる。

しかし標高6500米の祁連山脈の氷河を源流にした川が今も枯渇せず
農業を可能にして都市を支えている。

と言うことで今も仏教美術の宝庫として生き続けているのである。



この地を巡って様々な遊牧民族が侵入し支配した。
また漢の武帝は天馬を探し求めて軍を送り、
匈奴との交戦を繰り返した。

後漢そして三国時代を経て五胡十六国時代においては、
北凉、北魏、西魏さらに隋、唐など鮮卑・拓跋部が王朝を建てた。

続いてツングート族の西夏が国を興しモンゴルに降るまで
の200年間と、通算すれば一千年間仏教が国家の基盤におかれ
お陰で東西文明交流の遺産が残った。

もはやこの辺境まで出掛ける気力はないが、この界隈は
行きたかったスポットのひとつと言うことだ。





世田谷代田

不動産会社が仕組んでいるのか「東京住みたい街
ランキング」などの特集がよく行われている。

自由ケ丘、吉祥寺、恵比寿などがその常連だが
どこも買い物が便利でオシャレ感がある。

そんな中で近頃は二子玉川が昨年の洪水被害で急落し、
一方世田谷代田が急上昇していることが特筆されるらしい。

小田急線・世田谷代田は下北沢と梅ヶ丘の間にあるが、
これまで地味な街としか認識はなかっただけに、
突然上位に踊りでたのが不思議。

その背景は小田急の地下化工事が終了して
その線路跡を中心に街づくりが進んでいるせいのよう。

と言うことで人気の正体を探りに出かけた。

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(代田八幡宮)

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(世田谷代田駅)

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(小田急線・地下入り口)

梅ヶ丘から世田谷代田までは代田八幡宮が
あるなど、古い街並みが続き今も昔も変わらない。

ただその途中から線路が地下に入り、線路跡に
公園や緑道そしてショップが作られたりしている。

駅周辺はほぼ完成しており、テラスには東京農大や
青森県のアンテナショップが店を開いている。

さらに代田から下北沢までの緑道には飲食店や
カフェなどが並ぶ街が出来上がりつつある。

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(線路跡)

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(アンテナショップ)

1970年代に西武が渋谷から代々木公園までの
一帯を開発して街づくりを行った。

その結果を見るに、成功したのか失敗だったのか
良く分からないが・・・・

それでは代田から下北沢そして東北沢までの線路跡地に
どのような街が出現するのか?

渋谷に比べればその規模は小さいが小田急のお手並み
拝見と言うところだ
  


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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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