政局流動化?

毎日新聞の世論調査によると、安倍内閣の支持率が26%と
ついに危険水域の3割を切り、不支持率も5割を超えた。

もり・かけ問題において黒を白と見え透いた嘘を重ねる姿に
国民がそっぽを向くのも当然というところだ。

ことの真相はよくわからないとしても、昭恵夫人が名誉校長であった
事実だけでも首相夫妻の関与そして政権の責任は明らかだ。

これまで9月の総裁選に向けて安倍3選は確定との見方が
支配的だったが、今後については要注意だ。



実際柳瀬元秘書官の厚顔、さらにセクハラの福田財務次官
などの一切合切も安倍政権への嫌悪感を増幅することになっており
果たして挽回の一手はあるのか。

そこで期待されているのが明日(17日)からの日米首脳会談。

週末には神奈川県の病院に入院した横田さんをわざわざ訪ねて
拉致問題への前向き姿勢を見せては人気をとる姿には不快感を催す。

そんな姑息な手段に国民が騙されるわけもないのだが。



そしてマール・ア・ラーゴで行われる会談のテーマは
①北朝鮮への対応、②鉄、アルミにかけられた高率関税の撤廃など。

とはいえ逆に米国からは

①為替報告書で指摘されたように実質実効レートベースで過去20年と
 比較して25%も円安に振れていることへの是正。

②二国間FTA交渉開始、つまり貿易収支改善に向けての個別要求など。

が突き付けられる可能性も高い。

果たして日米首脳会談は吉と出るのか凶と出るのか?

ともかく次の首相としてふさわしい人物として小泉進次郎が
石破を抜いた模様で、いよいよ政局は流動化してきた。



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大山鳴動鼠一匹

ロシア・ワールドカップを2か月後に控えたこの時期に
ハリルホジッチ監督が解任された。

日本サッカー協会の田島会長と西野技術委員長が仏・リールの
同氏・自宅まで出かけて通告。

当然同氏は驚き・怒っているようで、さらに自らの恥辱であるとして
東京での弁明の機会を模索しているようだ。

ともかく協会は様々な違約金の発生にもめげずに
賽を投げたわけで、後は西野氏に託されることになった。



ハリル氏は前任のアギーレ監督がイタリア時代の八百長問題での
解任を受けて登板し、ワールドカップ予選を勝ち抜いたのに。

ただ最近の壮行試合で全く結果が出ていないことが理由だが
どうやら選手の反乱が直接の原因とも言われる。

つまり本田、岡崎、香川という日本のスターがハリルジャパンから
放逐されたこと。

このかつての主力選手が海外で出番を失って能力が低下したことが
理由だが,それに納得しない人(協会・スポンサー・ファン)が多数いるようだ。

そして変わるべき若手が成長しなかったことが誤算ではあったが
結局興行的にベテランの人気者を復活させようとの声が勝ったようだ。



これまでの日本代表もこのようなドタバタを何度も経験してきたので
今更驚かないが、とりわけそのたびに岡田武史氏が急遽登板して
結果を残してきたせいだ。

それゆえに高校同窓の岡田氏の3度目の登板を期待する筆者を含め
ファンの声も多かったが、残念ながら実現しなかった。

ということで西野氏の采配に期待されるが、ハリルと西野の
どちらがやっても結果は同じで、出場32チームの中で後ろから
4番目の日本が予選を勝ち上がる可能性はゼロだとか。

まあ本田、岡崎、香川の雄姿を見たいファンたちだけが
喜ぶ騒動だったということか。大山鳴動鼠一匹だ。


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劉鶴

「米国第一」「保護主義」の道を突っ走る米・トランプ政権に対し、
昨年のダボス会議以来自由貿易の旗頭となったのが中国の
習近平国家主席だ。

昨日は海南省の国際経済会議「ボアオ・アジアフォーラム」で金融業などの
市場開放を柱とする重要施策を公表。

さらに米中貿易の不均衡について、「中国は貿易黒字の追求を目標としない」
「知的財産権侵害を取り締まる」など「市場開放」と「黒字幅削減」を打ち出して
トランプ政権への歩み寄りを示した。



ホワイトハウスは重要閣僚のリシャッフルが進みいまや対中強硬派で
固められたが、一方の中国サイドは3月の全人代で国家副主席となった
王岐山とハーバード卒である劉鶴が国務院副総理に昇格して舵取りをする。

この劉鶴副総理は習近平とは10代の頃からの友人と言われ、中国共産党内では
経済アドバイザーとして活躍し、過去40年にわたり中国の成長政策を
担ってきた人。

目下は投資と輸出重視の経済から、緩やかではあるが持続可能な消費中心の
成長へと転換しようとする政策の中心人物ともいわれている要人中の要人だ。

したがって今後の米中関係の行方を左右する人物であり、2月にも
ワシントンを訪問し、トランプ米大統領が凍結していた両国の通商協議再開の
お膳立てをすると期待されていた。

ただこの時はトランプ政権が中国を標的にした鉄鋼・アルミニウムの
輸入制限措置を発表したタイミングに当たった。

つまりこの日を境に米政府が対中制裁の追加関税品目500億ドル相当の公表、
中国側の報復措置、それに応じてトランプ氏が追加関税対象を1000億ドルまで
拡大する意向を示すなど、対立はエスカレートするばかり。

したがって海南島での習主席の開放政策についての演説は
効果的だった。

今後の中国の対米経済政策が劉鶴副首相に主導されることは
明らかであり、今後米中対話の進展が注目されるところだ。



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改革開放40年

このところ米国の株価は日替わりメニューのように
強気と弱気が交錯し、激しくアップダウンを繰り返している。

とくに先週は米中貿易戦争の先行きに安心感が強まって上昇したが、
週末には中国の報復に対してトランプ大統領が1千憶ドルの追加関税を
検討するようにUSTRに指示をしたことから不安感が再び高まった。

しばらくはこのようなやりとりが続くことになりそうで、
予断を許さない。



実際米国では11月に中間選挙が予定されておりトランプ大統領も
「中国製品に45%の関税を課す」との大統領選での公約を果たすことにこだわる。

またその政権の陣容も、クドローNEC委員長、ボルトン安保担当補佐官
ポンぺオ国務長官らがライトハィザーUSTR代表、ナバロ通商製造局長に
加わって、対中強硬派および保護主義派の鉄壁の布陣となった。

制裁発動までの猶予期間にムニューシン財務長官らが北京に入り
対話を本格化させるともみられるがどのようになるのか不明。

脅しだけのつもりが本当の喧嘩になったりすることは
よくあるもので一寸先は闇だ。



そして迎え撃つ中国は鄧小平が改革開放政策へと舵を切り
高度成長を実現させて40年の節目。

つまり中国は貿易のメリットは十分承知しておりトランプ主導の
保護主義には随時反論してきた。

とはいえ今回の報復合戦については売られた喧嘩は買うと
言った趣旨を述べているし今後予断を許さない。

3月の全人代では共産党の常務委員を退職した王岐山が
よもやの国家副主席として中国の実質NO2となった。

対米交渉でのその神通力に期待はかかるものの、
「暗愚の帝王」トランプ相手では勝手も違うだろう。

今後の米中の行方についてあまり楽観に傾いてしまうのは
危険ということだ。


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貿易戦争

米国が通商拡大法232条に基づき中国など対象国に対し
鉄鋼、アルミにそれぞれ25%、10%の高率関税をかけた。

さらに通商法301条に基づき知的財産に関する1300品目に
ついても報復課税を行う見込みとなっている。

これに対して中国は対抗措置として報復関税を課す
ことを打ち出しており、いよいよ米中は貿易摩擦から貿易戦争へ。

現状米中間ではこれを回避する対話が水面下で行われて
いるようでもあり、またトランプの得意のブラフとの見方もあるが
実際のところ軟着陸は難しいのではないか。



もともと中国の石油、航空、金融など基幹産業はゾンビと言われ
る国有企業が補助金を受けては生き延びて過剰生産を続けてきた。

現状国内経済が減速し、これらの生産財の国内消費は不可能と
なっており、海外での消費にドライブをかけている状況だ。

したがって一帯一路は格好の受け皿であり、くわえて米国へも大量の
過剰生産物が流れており、米国において(トランプのいうところの)「世界史上で
最大の赤字」を産み、米国の企業を直撃しているのだ。

このような報復関税の応酬が進むとそれぞれの輸入財の価格上昇に伴い
経済の減速から逃れられなくなり、貿易・世界経済の縮小、景気後退
がもたらされることになる。



このような貿易戦争の影響は直接間接に日本に強く及ぶ見込みだ。

すでに日本では貿易戦争への懸念と円高の影響を受けて雇用市場も
変調を来し、景況感の急速な悪化が顕著となってきた。

それでは日本は景気後退に備えて打つべき手があるか?と言えば
財政政策はすでに累積赤字が高い状況でその出動は無理。

また金融政策もすでに緩和はこれまで一杯一杯で、もはや円高を抑えるべく
口先介入しかないのが実情だ。

ということで米国のジャパンパッシングを翻意させるべく4月17日の日米首脳会談に
活路を求めているが、近頃の米国のスタンスは昨年来の晋三・ドナルドの
蜜月関係などまるでなかったかの様子。

「外交」とは手を握り・見つめあうという恋人関係の延長線上にある
わけはないということだ。


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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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