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卒婚

大相撲九州場所が終わった。

白鵬はじめ3横綱が休場、そしてそれに次ぐ力士も
ころころ負けて何を見て良いのか分からない、
まれにみる低調な九州場所となった。

ただ一つの収穫は22歳の若手(貴景勝)が
優勝したことで、これで世代交代が一気に進む期待を抱かせた。

お陰で唯一の日本人横綱を擁護してきた横審もようやく
重い腰を上げて稀勢の里に「激励」という形の引退勧告を行った。

そもそも横審は横綱昇進時も含めて稀勢の里に大甘で、11場所で
30勝余りしか挙げられない横綱の存在を許してきたのは大罪だ。

いくら興行優先とはいえ弱すぎる日本人横綱と強いモンゴルの横綱
という二重基準を作ることからして間違っていたのである。




退屈な相撲中継が終わったと思いきや、貴乃花の
離婚報道が日本を覆った。

やはり貴乃花の商品価値は相撲協会を上回るようで
ワイドショーやスポーツ紙はその話で持ち切りとなった。

報道によればこの夫婦は「離婚」ではなく「卒婚」と言っているようだ。

しかし定義上「卒婚」とは戸籍は抜かずあくまでも家庭内離婚であり、
貴乃花の場合は「離婚」というのが正しいとか。

ともかく夫人としても子供が巣立ち、また相撲部屋が解散して
おかみさんから解放された今こそがそのタイミングだったのかも。

あの気難しい夫では妻もやっておられなかったのだろう。
よく23年も我慢したと言うことか



それにしても太古の昔から熱は冷めやすく、また女性が経済的な力をつけた今
離婚はかつてと異なり自由に行われるようになったのも当然だ。

しかし母子家庭は総じて貧困である現実を目の当たりにすると
やはり極力離婚は回避するに越したことはなさそうだ。

ともかく来年の参院選出馬も取りざたされる今、これからも自己中で
奇行の多い貴乃花は様々な話題を提供し続けてくれるだろう。



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合従連衡

近頃ロシアの「エカテリーナ」、オスマン帝国の「スレイマン」
さらに新羅・高句麗・李氏朝鮮時代の英雄や美女を主人公に
した輸入歴史ドラマを見る機会が増えた。

その理由は目が悪くて本を読むのがつらくなってきたことや
衣装や建築物の内装外観などが視覚的に楽しめること、
何より随分とお金をかけて面白く作られている故である。

特に紀元前の中国と言えば陳舜臣、司馬遼太郎、
宮城谷昌光などを読んで物語はある程度分かっている。

しかしどの作品も無彩色でその当時の時代背景が分かりにくくて
不完全燃焼が続いていたところだ。

それらを解決してくれるのがTVドラマであり、ついに
極彩色の中国ドラマの世界に足を踏み入れたのである。



ということで今見ているのは紀元前4世紀の秦の
始皇帝の高祖母をヒロインにしたドラマだ。

この時代は、夏殷周と続いた統一国家が楚魏韓斉趙燕
そして秦と七雄に分かれた春秋戦国時代だ。

つまり縦横家と言われる口舌の徒が活躍する時代で
辺境にありつつも強大化する秦の孤立化を図る
「合従」が進められているところ。

一方秦と連携を図ることを目指す「連衡」も提唱されていた。

したがってドラマの中には合従を主張する屈原や
連衡を唱える張儀などが登場するのもまた面白い。

とはいえ波乱の星の下に生まれた楚の公主(王女)が
あくまでも主人公。

目下は母親の身分が低いことから虐げられているが
将来秦に嫁ぎ波乱の人生を歩むことになるらしい。



どちらにしてもトルコ、中国、朝鮮など専制国家において
後宮(ハーレム)の陰謀・嫉妬がすさまじいのはどこも同じ。

後宮における権力争いに王は基本的には関与せず、
后を中心に回るという形になっていること、そして
宦官が存在するのもどの国も同じだ。

ということで大奥に見られる通り日本についても中国や半島の
文化が輸入されそのうえで制度設計がなされたのは明かだ。

「テレビを見ればバカになる」とよく言われるように、
バラエティ番組などを見ているとその通りだとも思う.

とはいえ吉本隆明が晩年テレビ(教育テレビだったか)を楽しみに暮らしていると語って
いたが、テレビの速報性とエンタメ性は特筆されるものであり
生活を豊かにするのもまた事実である。



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晩秋

11月23日(金) 晴 15度

今日は勤労感謝の日、そして米国もまた
感謝際の休日と静かな晩秋の一日だ。

東京の早朝は7度ぐらいまで冷え込んで快適な
布団の中から出るのを少しためらった。

ということで東京拘置所の寒さはいかばかりかと因果応報
とはいえゴーン氏の身の上を推し量ったのである。

かつて東京拘置所そして長野刑務所で暮らしたホリエモン
によれば、冬の寒さそしてウオッシュレットのない生活はことのほか
きつかったとのこと。



ともかくゴーン氏の拘留は20日ほど続く見込みで、
その間に立件されるか不起訴になるかが決まる。

目下日本のメデイアはゴーンバッシングで燃え盛っているが
それは魔女裁判を彷彿させるもの。

実際外国人支配からの脱却そして高給への怨嗟の声が混じって、
ナショナリズムを煽っているようにも見える。

例えばリオの社宅は日産と顧問契約を結び(勤務実態はない)
年収1千万円ほどを得る姉が住んでいるとか。

さらにベイルートに10億円で購入した社宅には
7憶円の改修費用がかかったとか。

一方フランスでは「日本人は恩知らず」とか「日本国の陰謀」説も
報じられているようで、一企業の問題は日仏両政府の対決の様相を
醸し出しつつあるようだ。



日産は一時の苦境を脱して今や実力的には救世主ルノーとの
親子関係をひっくり返したとも言われる。

つまり筆頭株主であるフランス政府がルノーを支配し、ルノーが
日産を支配し、日産が三菱自を支配している構図が
実態にそぐわなくなった。

したがって日産そして日本政府が面白いわけがないはずで、
政府・検察特捜部を巻き込んだクーデター説もあながち外れてはいないのかも知れない。

これから真相が解明され同時に企業ガバナンスや多国籍企業の
所有者は誰かなどについて論じられるだろう。

そして大企業トップの適正な報酬についても同様だ。

日本では大企業のトップは多くが1憶円程度であることに比べ世界の
トップクラスはテスラのCEOなどが100億円を大きく上回っている。

とすればゴーン氏が20憶円であっても不思議ではない気がするのだが。

ともかく異国の拘置所暮らしのつらさは想像して余りある。
まったくご愁傷さまだ。



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クーデター

11月19日夕刻日産のプライベートジェットが羽田空港に
到着するや否や特捜が機内に乗り込みゴーン会長が逮捕された。

そして午後10時に西川社長が記者会見を行い事の顛末を
語ったが、その何と他人事のような発言の連続か。

クーデターかとの記者質問に対して否定していたが、
20年も君臨したゴーン氏への反発が社内的に予想以上に
大きかったのだろう。

挙げられた罪状を見てもゴーン会長と側近だけで出来る
訳もなく、反ゴーン派が自らの地位を保全しつつ特捜を
巻き込んでクーデターを起こしたと考えれば腑に落ちる。



ゴーン氏と言えば20年前に親会社のルノーの副社長から
1兆円の負債に青い気吐息の日産に乗り込み
コストカットで数年で黒字化した中興の祖でもある。

昨年には日経新聞の「私の履歴書」でその手法を詳らかに
していたが、その経営が厳しかったことは容易に想像できる。

したがって社内にそのうらみつらみが根付いていたに違いなく
積年のうらみがついに爆発したと言うことだろう。

罪状の金銭がらみについては、次のようなことが言われている。

①パリ、アムステルダム、ベイルート、リオに社宅を作らせ
 それを無料で使っていた。

②前妻との離婚訴訟費用を会社に負担させ、さらに再婚相手との
 ベルサイユ宮殿での結婚式費用を会社に負担させた。

年収10~20憶円の人が?と俄かには信じがたい噂が飛び交って
いるようだが、目下真相はやぶの中で、早晩明らかになるのだろう。



どちらにしても日産の株価は一日で6%値下がりし、
さらに若干円高にも触れたのではあるが。

ともかくゴーンショックが一時市場で材料視する向きもあったが、
それもこれも20年にわたるゴーン会長のカリスマ性の故と
いうことだろう。

ともかくこの逮捕劇で日産社員はフランス語や英語の
勉強から解放されたということか。


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アップル・ショック

ガラ系からスマホに乗り換えたのが8年前。

サムスンのGalaxyと富士通のArrowsを併用しているが、
アップルファンに言わせれば使い勝手の良さはiphoneが秀逸だとのこと。

その人気の秘密は良く分からないが、新商品が出るたびに
世界中で行列が出来るのだから抜群の機能を有するのだろう。

このように新規需要に買い替え需要も根強く過去10年余りの
スマホの販売台数は90億個にも上ると言われるが、やはり
その中心にアップルがいると言えよう。

とはいえ世界の人口は70億人しかいないのだから、
飽和状態になりつつあるのは確かだ。

果たして今後もアップルがアマゾンとならび世界経済と
米国株価を牽引して行くことはできるのだろうか。



アップルの株価は過去10年で10倍になっており
時価総額も1兆ドルを突破するなど世界1の企業に成長した。

とはいえ先週は関連下請け企業の受注が圧縮されたとの報が
伝わり、株価が急落するアップル・ショックが発生した。

その後も下落を続け目下の株価は190ドルと10月月初の
230ドルから20パーセントも下落して売り気配が強い。

アップルは台湾企業が中国で生産する部品を使うなど
国際分業体制の象徴的存在となってきた。

しかし自由貿易体制を基盤とするビジネスモデルも保護貿易主義の
台頭に変調を来しつつあるのも当然かも知れない。



アップル株価の下落によりIT銘柄を中心とするNASDAQの下げは
ことのほかきつい。

一方ダウも27千ドルを前にして今年に入り2月には3千ドル
10月にも2千ドルも下落するなど高値圏で荒い値動きをしており
転換点を示唆しているともいえる。

現在米国経済をとりまく環境は、保護主義者トランプの登場、
そしてFRBによる低金利政策からの脱却などパラダイムを
変化させるに十分な条件が揃ったともいえる。

リーマンショックから10年、2018年は大きな曲がり角だったと
後年言われるのかも知れない。


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プロフィール

斉藤洋二

Author:斉藤洋二
銀行・生命保険会社にて
長く為替・投資業務に携わった。

特にホンコン、パリ在住の際には
中国・アジア・欧州・アフリカ
各国を見て歩いた。

歴史・料理・音楽に興味がある。

「ネクスト経済研究所」代表

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